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2026.06.11 14:00

OpenAIのIPO、個人投資家が知っておきたい「5つのポイント」

Photo Agency - stock.adobe.com

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ChatGPTを手がけるOpenAIは米国時間6月8日、新規株式公開(IPO)に向けてS-1(新規公開株の登録届出書)を非公開で提出したと発表した。同社は以前より、2026年中に株式を公開する可能性があると報じられていた

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サンフランシスコに本社を置く同社は2022年11月にAIチャットボットをローンチし、2025年の売上高が200億ドル(約3.2兆円。1ドル=160円換算)に達した。巨額の損失を抱えながらも、OpenAIは新規株式公開(IPO)に向けて準備を進めており、企業価値は最大1兆ドル(約160兆円)に達すると予想されている。

OpenAIのIPOに投資すべきだろうか。判断に先立ち、考慮すべき点を挙げる。

(1)投資家が押さえるべき、OpenAIの主要データ

ロイター通信によると、OpenAIのIPOは史上2番目の規模となる見込みで、600億ドル(約9.6兆円)以上の調達を目指している。ただしその前に、スペースXが2019年のサウジアラムコによる256億ドル(約4.1兆円)のIPOを上回る750億ドル(約12兆円)の調達で記録を更新すると見込まれている。

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OpenAIは大きく成長している一方で、巨額の損失を出しており、黒字化までには数年を要する。2025年の売上高は233%増の200億ドル(約3.2兆円)に達した。しかし、AI計算処理の高コストにより、OpenAIは売上1ドル(約160円)たり約1.22ドル(約195円)の損失を出している。

OpenAIは2026年に140億ドル(約2.24兆円)の損失を計上すると予測されている。2029年までの大規模なインフラ投資により、累積損失は最大1150億ドル(約18.4兆円)に達し、黒字化は2030年代のいずれかの時点になる見通しだ。

OpenAIは当初、2026年の総売上高を約300億ドル(約4.8兆円)と見込んでいた。しかし、第1四半期の社内報告によると、同社の売上高は57億ドル(約4.8兆円)にとどまり、年換算すると2026年は228億ドル(約3.65兆円)となる計算だ。

このような市場シェアの喪失がOpenAIの成長率を鈍化させている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、「OpenAIは最大のライバルであるグーグルとAnthropicとの苛烈な競争に直面し、複数の社内売上目標とユーザー目標を最近達成できなかった」と報じている

投資家にとって最も重要なのは、AI分野のリーダーシップは急速に変わりうるということだ。数年前、グーグルのAIチャットボットは人々に石を食べたりピザに接着剤をかけたりするよう提案していたと、拙著『Brain Rush』で指摘した。

しかしこの1年で、グーグルはChatGPTから明らかに市場シェアを奪い始めている。ニューヨーク・タイムズによると、グーグルはチャットボットの利用者数を2倍以上の9億人に増やし、ChatGPTのユーザー数とほぼ同水準に達した。これはAnthropicの推定ウェブトラフィックを大きく上回っていると同紙は伝えている。

さらにグーグルは、オンライン広告でAIを活用して利益を拡大しており、グーグルのGeminiがアップルの音声アシスタントSiriに採用される中、AIチャットボットの収益化を可能にするかもしれない。加えて、GeminiはすでにAndroid端末で利用されているため、アップルとの提携によってGeminiは世界のスマートフォンの大半に搭載されることになると同紙は報じている。

筆者は、収益を上げている競合からのこの激しい競争が、OpenAIへの投資を検討する人にとって大きなリスクであると見ている。

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