ウクライナのドローン(無人機)戦がロシア軍の後方のさらに深い地域に広がってきている。占領下のクリミア半島へ通じる「陸の回廊」は、車両を走らせるには危険な場所になりつつある。
ここ数週間、ウクライナのドローン部隊は、ロシア軍に占領されているウクライナ南部の兵站ルートに対する攻撃を強化している。OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのクレモン・モランは、この回廊で最近あった攻撃を少なくとも125件確認した。ロシア軍はこの回廊を通じて前線へ人員や燃料、弾薬を送り込んでおり、その手段としてトラック車列に大きく依存している。
This morning, a continuous fid a videos from key roads in russian 🇷🇺 occupied territories allowed a large number of new geolocations.
— Clément Molin (@clement_molin) May 26, 2026
I have now mapped 125 trucks hit on key roads, mostly in may, with more than 80 destroyed.
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兵站遮断へ中距離ドローンによる補給車両攻撃を激化
これらの輸送の大半は、ロシア南部ロストフナドヌーから占領下のウクライナ南東部マリウポリを経由し、その後、M14幹線道路を西に進んでクリミアへ向かうか、あるいはH20幹線道路を北上して占領下のウクライナ東部ドネツクへ向かう。現在、ウクライナはどちらのルートに対しても集中的なドローン攻撃を加えている。狙いは、弾薬や燃料、増援部隊の流れを前線に到達する前の段階で妨害することだ。
ロイター通信の2026年3月の報道によれば、ロシアは占領下ウクライナのインフラ整備におよそ118億ドル(約1兆8800億円)を割り当てており、それには占領下のウクライナ南部を通ってロシア本土とクリミアを結ぶ幹線道路網「アゾフ環状線」も含まれる。
ロシアの軍事ブロガー、ウラジーミル・ロマノフは5月下旬、この回廊に対するウクライナの攻撃はすでにセバストポリで燃料不足を招いていると主張した。クリミアへ燃料を供給する石油インフラやタンクローリーに対する組織的攻撃の「影響が表れ始めた」とみている。
攻撃の多くはAI(人工知能)支援型ドローンによって実施されている。これらのAIドローンは前線の後方により深く入り込み、その数も増えている。これにより、ウクライナはロシア軍の兵站を大規模に追跡・攻撃する能力を高めている。
ロシアにとって、問題はウクライナのドローンの数だけではない。これらのドローンが追跡・攻撃を行っている場所も問題だ。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は5月25日、「ウクライナの作戦術は成熟した」との評価を示し、ウクライナ軍の指揮官たちは戦場形成作戦や中距離攻撃、戦術ドローン優勢による戦場機動の支援を組み合わせていると分析している。



