AI

2026.05.31 11:00

AI投資が収益に結びついた企業は6%、決め手は「人・プロセス・データ・測定可能な成果」

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クアルコムに見る、企業AIのチェンジマネジメント

多くの企業は、AI導入をソフトウェアの展開と同じように扱う。ライセンスを購入し、研修メールを送り、ログイン数を測定し、最後に成功を宣言する。

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クアルコムは違うやり方をした。同社はWRITERと協力し、マーケティング、広報、法務、製品、分析、営業、学習・人材開発、人事などの部門にまたがる数百人のユーザーにAIソリューションを展開した。25件を超える独自のユースケース(活用事例)を検証し、70種類の業務フローを定義したことで、全ユーザー合計で毎月約2400時間を削減している。

GrowthPath Partners(グロースパス・パートナーズ)の創業者であり、Klaviyo(クラビヨ)、Cox Automotive(コックス・オートモーティブ)、WP Engine(WPエンジン)などの企業にAI助言を行うライザ・アダムスは、まさにこの点を指摘する。彼女は、営業など事業部門にAIを導入するリーダーに対し、ツールを押しつけるのをやめ、実際の業務でどう役立つかを見せるべきだと語っている。「AIが難しい部分なのではありません。人は、AIにできると信じられるものしか作ろうとしません。そして、その確信は、日々の業務の中でAIが機能するのを見ることから生まれます。同じ仕事をより速くこなすのは最低ラインにすぎません。成長は、以前は不可能だったものを人が作れるようになったときに生まれます。過去を自動化するだけでは、未来を描き直すことはできません」。

JPモルガンに見る、多くのリーダーが見落とす企業AIのデータ規律

AIに関する議論は、最終的に必ずデータの問題に突き当たる。多くのリーダーはうなずき、自社のデータは問題ないと考え、そのまま先へ進んでしまう。Informatica(インフォマティカ)の2026年調査は、それがなぜ危険なのかを示している。従業員の65%は、AIの背後にあるデータは確かだと信じている。一方で、データ部門の責任者の75%は、同じ従業員たちにデータリテラシー(データを読み解き活用する力)の大幅な底上げが必要だと見ており、74%はAIリテラシーも必要だと考えている。

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Trust Insights(トラスト・インサイツ)のチーフ・データ・サイエンティストであるクリストファー・ペンは、さらに率直に述べている。「AIは、扱えるデータだけに基づいて動きます。そしてAIは確率のシステムです。すべてのAIモデルは、公開されているインターネット上の情報やその他の情報源で訓練されています。確率が高いからといって、それが事実として正しい、あるいは自社の具体的な状況に適しているとは限りません。AIに自社のデータをより多く与えるほど、AIはより適切に振る舞う傾向が強まり、ハルシネーション、つまり技術用語で言えば作り話をする可能性は低くなります」。

JPモルガンは、データは放っておいてよいという考え方とは逆の前提で動いている。同社は450件を超えるAIユースケースを本番環境で運用しており、2026年までに1000件へ拡大する計画である。8カ月以内に20万人を超える従業員が利用を始められるようにした。こうした数字は、すべてのユースケースを支える規律あるデータ基盤づくりなしには実現しない。

こうした数字は、地味なデータ作業を先に済ませなければ生まれない。チーフ・データ・オフィサーのマーク・バークヘッドは、その点を明言している。JPモルガンは2024年に全社的なチーフ・データ・アンド・アナリティクス・オフィスを設置し、すべてのデータ関連の取り組みを一つの傘下に収めた。最高データ・分析責任者はジェイミー・ダイモンCEOに直接報告し、経営委員会のメンバーにも名を連ねる。重要な焦点は、データを近代化し、大規模言語モデルが一貫した形で理解できるように公開できる状態にすることである。

データガバナンスがCEOに報告され、経営委員会で検証される。大規模にデータを本気で扱うとは、そういうことである。

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翻訳=酒匂寛

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