欧州

2026.05.29 07:30

ドローンとサーモバリック・ロケット弾を搭載したウクライナの無人艇が出現 「発射母機」化進む

FPVドローンとロケット弾発射機を搭載しているとされるウクライナの無人水上艇。通信アプリ「テレグラム」に投稿された動画から

ウクライナ当局はさらに2025年5月、黒海上空で任務飛行中のロシア軍のSu-30戦闘機に対する攻撃にも水上ドローンが関与したと主張し、USVが即席の機動防空プラットフォームへ進化しつつあることが示唆されていた。

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無人水上艇を多用途の兵器プラットフォームにしていくという方向性は、かねて示されていた。マグラ級USVの防護された格納区画から、FPVドローンが発進するところが映った動画も共有されていた。2025年9月には、黒海沿岸のロシアの都市トゥアプセやノボロシースクに対する攻撃に投入されたとみられるUSVが、船体側面の区画内に複数の光ファイバーFPVドローンを搭載していたことも確認されていた

こうした組み合わせにより、ウクライナは沿岸陣地、あるいはもっと内陸の目標を攻撃するための海上発射プラットフォームを確保できる。こうしたプラットフォームは急襲上陸作戦の支援にも使用できる可能性がある。

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ベンデットは、新たに確認された水上ドローンに搭載されているFPVドローはこの無人艇にとって、攻撃の範囲を広げるものであると同時に、ロシア軍のヘリコプターを含む航空機に対する自己防御手段にもなると解説する。防御する相手には敵側のUSVも含まれるかもしれないという。ロケット弾兵装のほうも同様の役割を果たす可能性がある。

ベンデットは、シュメーリの射程は数百〜1000m超と幅があると説明したうえで、ロシア軍の固定翼機やヘリコプターに対する近距離防御兵器として有効かもしれないとの見解を示した。「ウクライナのUSVに関しては、搭載したロケット弾でロシアの航空アセットを撃墜した先例があります」とも付言した。

FPVドローンとロケット弾を搭載したUSVは、限定的な役割であっても、ウクライナ軍の特殊部隊がロシア軍の露出した沿岸陣地に対する襲撃作戦を実施する際に、火力支援を提供できる可能性もある。

一方、ロシア軍も適応の努力をしている。ベンデットによるとロシア側の最大の課題は、航空機や海洋アセット、あるいは沿岸の防御部隊が緊急発進などの対応をとれるほど早く、ウクライナの海洋ドローンを探知することだ。

すでにロシア軍は大半の軍艦をクリミアから引き揚げることを余儀なくされているが、ロシアにとって現在の脅威はもはや残りの軍艦をつけ狙う自爆型USVだけではない。それには、クリミアの露出した沿岸部や防空システムの近くまでFPVドローンやロケット弾など各種兵器を運び込める、浮かぶ発射プラットフォームも加わっている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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