人材不足の深刻化が叫ばれる一方で、景気の上向きを背景に新たな一歩を踏み出す動きが活発だ。帝国データバンクの調査によると、2025年に全国で新たに設立された法人は15万6525社に上り、3年連続で増加した。前年の15.4万社を上回り、集計可能な2000年以降で年間最多を更新している。10年前の2015年と比較すると、年間の設立数は1.25倍に増加しており、市場へ参入する動きの活発化がうかがえる。新設法人数は、同年の休廃業・解散件数と企業倒産件数の合計の2倍にのぼり、日本経済の新陳代謝が着実に進んでいる。
新設法人の内訳をみると、一般的な株式会社は2023年をピークに2年連続で前年を下回った。これはインボイス制度への対応を目的とした小規模事業者の法人化が一巡したことが背景にある。一方で、低コストで手続きが簡便な「合同会社」は4万4998社と前年から6.8%増加し、過去最多を記録した。

さらに、東京23区を中心とした高層マンションの価格高騰を背景に、資産管理や運用を目的とする「特定目的会社」が前年比17.9%増と急増している。地域別では「東京都」が4万9274社で最多となり、そのうち23区が約9割を占めるなど、大都市圏への集中が目立つ。なかでも「港区」は7472社に達し、単独の市区郡として初めて年間7000社を突破する突出した勢いを見せている。




