北米

2026.05.29 08:00

世界的な危機の中、米国はエネルギー資源を増産すべき 米フォーブス編集主幹

米国からギリシャ・アテネ近郊の港に到着した液化天然ガス(LNG)タンカー。2026年3月28日撮影(Nicolas Koutsokostas/NurPhoto via Getty Images)

米国からギリシャ・アテネ近郊の港に到着した液化天然ガス(LNG)タンカー。2026年3月28日撮影(Nicolas Koutsokostas/NurPhoto via Getty Images)

中東の混乱は、米国民に厳しい現実を改めて突きつけている。エネルギー安全保障は経済安全保障そのものだ。中東が揺らぐと、米国民はガソリン価格や光熱費、そして経済全般を通じてその影響を実感することになる。

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レギュラーガソリン1ガロン(約3.8リットル)当たりの平均価格は約4.50ドルとなっている。これは痛みを伴う値上がりだが、他の多くの国々の価格よりはまだ安い。ドナルド・トランプ米大統領は中東情勢が沈静化すれば価格は正常に戻ると国民に保証している。歴史的に見れば、その可能性は高い。しかし、真の教訓は一時的な価格高騰という枠を超えたところにある。

米国はエネルギー資源を増産すべきだ。それ以外に選択肢はない。米政府は長年、エネルギー削減としか言いようのない政策を追求してきた。生産を制限し、許可手続きを遅らせ、設備の整備を阻害し、官僚的な規制で豊富な供給を代替できるかのように振る舞ってきたのだ。このようなやり方では価格は下がらず、むしろ上昇する。米国を強くするどころか、弱体化させるだけだ。

トランプ政権は賢明にも、逆の方向へとかじを切った。同政権は膨大なエネルギー資源の活用や生産の拡大、パイプラインの建設や設備の承認、敵対的な政権に代わる信頼できる代替手段を必要とする同盟国への輸出拡大を推進している。

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液化天然ガス(LNG)はその好例と言えるだろう。米国の主要産業として登場してからわずか10年で、LNGは目覚ましい経済的成功を収めた。メキシコ湾岸地域や全米の約40州で数万人の雇用を支え、地域社会に多額の税収をもたらし、米経済に約5000億ドル(約80兆円)もの貢献をしてきた。

さらに重要なのは、LNGが米国の国家安全保障の柱となっていることだ。イラン情勢の緊迫時、とりわけカタールのLNG施設が攻撃を受けた際には、米国産LNGが同盟国へのエネルギー供給を維持する上で重要な役割を果たした。これこそが、エネルギー支配の実態だ。これは単なるスローガンではなく、戦略的資産なのだ。

当然ながら、LNG輸出が米国内の価格を押し上げると批判する声もある。だが、この主張は過去10年間の実例によって否定されている。

エネルギー価格は、需給、天候、設備上の制約、地政学的危機など、多くの要因に左右される。特に、ロシアによるウクライナ侵攻や中東の混乱のような危機の際には、一時的な価格高騰が起こり得る。しかし、米国内では天然ガスが豊富に供給され、価格も手頃な水準に抑えられている。

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翻訳・編集=安藤清香

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