北米

2026.05.29 08:00

世界的な危機の中、米国はエネルギー資源を増産すべき 米フォーブス編集主幹

米国からギリシャ・アテネ近郊の港に到着した液化天然ガス(LNG)タンカー。2026年3月28日撮影(Nicolas Koutsokostas/NurPhoto via Getty Images)

10年前に初めて米国からLNGが輸出されて以来、同国の天然ガス生産量は急増している。2016年以降、米国のLNG輸出量は1日当たり約4億5000万立方メートル増加しているが、国内生産量はその約2倍の速度で伸びている。これにより、米国の消費者は世界で最も安い価格で天然ガスを利用することができるのだ。

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LNG価格は安定しており、地政学的な混乱にもかかわらず、最近は1バレル2ドル前後で推移している。この10年で平均価格はLNG輸出開始前と比べて50%以上も安くなった。これは供給不足ではなく、むしろ供給過剰の状態だ。そこから得られる教訓は単純だ。政府が介入しなければ、市場は機能する。

エネルギー価格の高騰を懸念するのであれば、米国のエネルギー生産を削減するのではなく、むしろ拡大すべきだ。煩雑な「グリーン」規制、終わりのない許可手続きの遅延、パイプライン建設への敵対的な姿勢は消費者を守るどころか、電力会社に費用負担を強いる。さらに投資を阻害し、供給を減らす。最終的にそのツケを払うのは消費者だ。

国際的な利害関係も明白だ。米国は現在、世界最大のLNG輸出国であり、欧州諸国をはじめとする同盟国にとって米国産エネルギーはロシア産資源に代わる極めて重要な選択肢となっている。もし米国が手を引けば、ロシアや不安定な中東諸国がその空白を喜んで埋めるだろう。そうなれば、世界のエネルギーを巡る不確実性が高まり、最終的には米国内の価格上昇圧力につながる。エネルギー供給の不確実性は経済的な苦痛と地政学的な危険を招く。エネルギー資源が豊富にあれば、雇用や費用削減、同盟関係の強化につながり、米国に安全をもたらす。

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米国で中間選挙が近づく中、両党の議員は実際に価格を引き下げる政策に注力すべきだ。すなわち、エネルギー施設の拡充、パイプライン建設の承認、許可手続きの簡素化、不必要な規制の撤廃、そして国内でのエネルギー生産拡大と海外への輸出拡大だ。

変動の激しい世界のエネルギー市場に対応するには、米国がエネルギー分野で主導的な立場から後退するのではなく、むしろそれを強化すべきだ。同国には主導権を握るための資源、労働力、技術がある。今必要なのは、それを実行する政治的意志だ。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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