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2026.05.29 08:00

インテル株価3倍でもTSMCに勝てない理由、5兆円超の売上格差と歩留まりの壁

Photo Agency - stock.adobe.com

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インテル(INTC)株は、CPU需要の増加とファウンドリー事業への期待の高まりを背景に、年初来で3倍に急騰している。投資家はインテルを、単なる景気循環の影響を受けるPCメーカー以上の存在として認識し始めた。市場は、インテルが台湾積体電路製造(TSMC)と並び、最先端半導体生産の有力な代替供給源になる可能性を織り込みつつある。

この楽観論の一部は、地政学的要因に起因している。

各国政府と大手クラウド事業者(ハイパースケーラー)は、特にAIインフラや軍事関連のコンピューティング向けに、米国内でより高度な半導体製造を確立することに強い関心を示している。インテルの製造拠点は、その移行の中心に位置付けられる。

しかし、米国に拠点を置くことには限界がある。

重要なのは、インテルが技術、歩留まり、生産規模、生産コストの面で実効的に競争できるかどうかだ。さらに重要なのは、主要な外部顧客が最先端ノードについて継続的に依存できるファウンドリーとして、インテルが地位を確立できるかである。

インテルは技術ギャップを縮めた

インテルの18Aプロセスは、ここ数年で同社にとって最も大きな製造上の前進を示すものであり、ファウンドリー事業に対する見方が改善している主要因となっている。過去10年の大半で、インテルは先端チップ製造において構造的にTSMCに後れを取っていると見なされてきた。

このギャップは今、大きく縮小している。

インテルの最新製造技術は、チップ性能を高めつつ消費電力を抑えることを狙う。これは、エネルギーと冷却コストが大きな制約になりつつあるAIインフラや先端コンピューティングシステムにおける2つの重要指標だ。

TSMCは製造効率とトランジスタ密度で依然として優位にあり、顧客がより小型で省電力なチップを製造することを可能にしている。一方、インテルの今後の14Aプロセスは、TSMCの同等の将来ノードよりも先に次世代High-NA EUVリソグラフィ(高開口数の極端紫外線露光)を採用すると見込まれている。適切に実行できれば、相応の実行リスクを抱えつつも、最先端領域でインテルに一時的な技術的優位をもたらす可能性がある。

規模と顧客からの信頼は依然TSMCに分がある

両ファウンドリーの財務・運用面の隔たりは依然として大きい。

TSMCは2026年第1四半期のファウンドリー売上高として359億ドル(約5兆7200億円)を計上したのに対し、インテル・ファウンドリーは54億ドル(約8600億円)だった。TSMCの売上のほぼすべては外部顧客からのものである一方、インテル・ファウンドリーが外部顧客から得た収入は約1億7400万ドル(約277億円)にとどまり、ファウンドリー売上全体のおよそ3%に過ぎない。残りの大半は、インテルが自社の製品部門向けにチップを製造している分を反映している。

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