良い<本論>とは何か
<本論>とは<主張>や<結論>を支える部分である。
ここでいう「支える」とは、聞き手が「あぁ、だからこの結論になるのか」と自然に納得できる状態を生み出すことを指している。
まずはダメな例を見てみよう。
<主張>俺はアイスが好きだ。
<本論>だって好きだから。
これは<本論>ではない。そもそも理屈や理由の部分が存在しないからだ。次も駄目な例だ。
<主張>俺はアイスが好きだ。
<本論>だって俺は冷たいものが好きだからね。
一見良さそうだが、この<本論>では「アイス」である必要がなくなる。冷たいものが好きなら、ジュースでも氷でもよくなってしまう。聞き手に余計な解釈の余地を与えてしまうため、ストレートな<本論>とは言い難い。
次も同様だ。
<主張>俺はアイスが好きだ。
<本論>だって甘いものが好きだから。
これもアイスを支えられていない。甘いものなら、ジュースでも甘酒でもあんぱんでも成立してしまうからだ。
一方で、
アイスの口溶けが好きなんだ。
という<本論>であれば、アイスそのものを支えている。聞き手は「なるほど、だからアイスが好きなんだ」と自然に納得できる。
ただし注意点もある。もし「口溶け」という感覚が相手に共有されていないなら、この<本論>も良い例ではなくなる。今度は「分かりにくい」からだ。
つまり、良い<本論>とは、
自然に納得できること
そして
相手にとって分かりやすいこと
の両方を満たす必要がある。
このような<本論>を作る練習は、ローコンテクスト流コミュニケーションに慣れていくプロセスそのものでもある。
ハイコンテクスト流で言えば、「空気を読む練習」に近い作業だと考えるとイメージしやすいだろう。
補足資料
<数字を使った本論テクニック>
以下、実際の大臣の回答の英語と日本語を参考までに紹介する。実は片山大臣の構成の特徴として<主張>を入れずに<本論>から<結論>へ向かう回答が多い。加えて、このような回答の習慣から、<背景>と<本論>を一緒にしている回答が多い。このことを述べた上で以下、参考になれば幸いだ。


