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2026.06.18 13:15

片山大臣の英語テクニック、彼女はダボス会議の発言で「異文化の溝」をどう埋めたか

(写真は"The 2026 IMF/World Bank Spring Meetings"から、Getty Images))

もちろん、数字なら何でも良いわけではない。例えば10%低下であれば変化を直感的に理解しやすいが、0.5%や1%では聞き手にイメージが湧きにくい場合もある。

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例えばコップに牛乳が入っていたとして、10%減っていれば違いは比較的分かりやすい。一方、1%減少では見た目ではほとんど分からない。数字の使い方もこれと同じである。

ただし、相手にとって0.5%や1%でも十分大きな意味を持つなら、それは優れた<本論>となる。重要なのは数字の大きさではなく、聞き手にとって理解しやすいかどうかである。

また当然ながら、数字に嘘は許されない。交渉上のブラフとして使うなら別だが、<本論>部分での数字は後から必ず検証される。ここで信頼を失えば、<主張>そのものの説得力も失われる。

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これらの数字を使用した<背景・本論>は、大臣の<主張>を分かりやすく、上手に支えていたので、聞いているものは、だから大臣は「日本の経済は持続可能性を維持できる」という考えに至っているのだな、と自然に無理なく受け取る事ができるのである。

補足すると、「G7の中で最も低い水準」という表現は、単なる事実提示ではなく<本論>として機能している。

この表現は、「G7比較」と「対経済規模」という二つの評価軸を提示している。その結果、「日本は放漫財政ではなく、比較的抑制的に運営されている」「過度な財政不安は適切ではない」という理屈が自然に生まれる。

つまりこの表現は、「日本経済は持続可能性を維持できる」という<主張>を支える<本論>となっていたのである。

片山大臣の回答を振り返ると、全ての<本論>が一つの<主張>を支えていたことが分かる。

税収増により財源が強化された。だから「日本経済は持続可能である」

国債依存度は低下した。だから「日本経済は持続可能である」

財政規模はG7比較でも抑制的である。だから「日本経済は持続可能である」

このように見ると、大臣の発言は、聞き手が誤解や認識のズレを生じさせる余地を可能な限り埋める構造になっていることが分かる。そして、このように複数の<本論>が最終的に同じ<主張>へ収束する構成こそが、ローコンテクスト流の「ストレートな表現」を生み出す仕組みなのである。

(実際の大臣の回答は後述 片山さつき大臣 回答1 の通り。)

次ページ > 分かりやすい<本論>の例

文=松樹悠太朗 編集=石井節子

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