経営・戦略

2026.05.28 10:30

著名投資家アックマンのユニバーサル・ミュージック買収案に暗雲、大株主が提示額に不満

Pavlo Gonchar/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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米国時間5月27日、著名投資家ビル・アックマンが音楽大手ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)に対して行った640億ドル(約10.18兆円。1ドル=159円換算)の買収提案に暗雲が立ち込めた。UMGの大株主であるボロレ・グループのシリル・ボロレCEOが、アックマンの提示額は不十分であるとし、彼が同社と「適合するかどうか」に疑問を呈したためだ。

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フランス・メディア界の大物で億万長者のヴァンサン・ボロレを父に持つシリル・ボロレは27日、アックマンが買収提案を公表して以来初めて公の場でコメントし、同案を猛烈に批判した。

ボロレは、ボロレ・グループの株主総会で演説し、「提示された価格はまったくもって不十分だと考えている」と述べ、UMGの経営陣に対してアックマンの提案を拒絶するよう促した。

ボロレは、アックマンが同社の「経営陣と適合する」かどうかは分からないとしつつ、「いずれにせよ、彼はより予測不能で、より性急だ」と付け加えた。

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長年にわたりUMGの買収に関心を示してきたアックマンは4月、テイラー・スウィフトやケンドリック・ラマー、ビリー・アイリッシュといったアーティストを擁する同社に対して640億ドル(約10.18兆円)の買収提案を行っていた。

ボロレの発言はアックマンの買収提案にとって大きな打撃となる。父親のヴァンサン・ボロレがUMG株の18%を保有しているだけでなく、彼が大半の株式を所有する投資会社ヴィヴェンディも同社株の13%を保有しているためだ。これに対し、アックマンのパーシング・スクエアが保有するUMG株は4.5%にすぎない。

アックマンは4月、ボロレ・グループが自身の提案に「興味を示している」と主張していたものの、ボロレ側の支持がなければ「取引は成立しない」ことも認めていた。

アックマンはこの買収提案を発表した際、「(UMGの)株価は、本業である音楽ビジネスの業績とは無関係な複数の要因が重なって低迷している」と述べていた。彼の計画では、UMGをパーシング・スクエア・SPARC・ホールディングスと合併させ、UMGの主要上場先をユーロネクスト・アムステルダムからニューヨーク証券取引所へ移管した上で、同社の価値を1株あたり約35.13ドルと評価することになっていた。当時、この買収提案を受けてUMGの株価は約10%急騰した。

アックマンによると、買収費用のうち現金で支払う部分に関しては、パーシング・スクエアの手元資金約29億ドル(約4600億円)、借り入れによって調達する62億ドル(約9858億円)、そしてUMGが保有するスポティファイ株の売却によって得る17億ドル(約2703億円)で賄われる予定だ。

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翻訳=江津拓哉

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