サイエンス

2026.05.30 18:00

早起きに意志の強さは関係ない、「朝型人間」が存在する理由 進化生物学者が解説

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目覚まし時計も、学校の時間割も、9時から5時までの忙しない日常も存在しなかったはるか昔、史上初の「朝型人間」たちは夜明けとともに起き出し、一方で他の者たちは夜の見張りとして起きていた。これは単なる性格上の癖ではなかった。怠惰でも美徳でもなかった。おそらくは、生存のための戦略だったのだ。

この違いを表す科学用語がクロノタイプ(chronotype)である。睡眠のタイミングが早いか遅いかという、生得的な傾向を指す。厳密には、体内の概日リズムと睡眠欲求の結びつきが、身体的・行動的に現れたものを表し、連続的なスペクトラム上に位置づけられる。多くの人は中間に収まる。一方で、明確な朝型の「ヒバリ」もいれば、筋金入りの夜型の「フクロウ」もいる。そして私たちは、自分が思う以上に生物学に制約されている。

人を「朝型人間」にするのは鉄の意志ではない。体内時計の位相が平均よりわずかに早く設定されているということだ。この違いは気分ではなく、遺伝子発現として測定可能である。

史上初の「朝型人間」たち

では、なぜそもそもクロノタイプの多様性は存在するのか。進化は通常、目的を果たさない形質を保存しない。答えは、睡眠科学の分野における最も優雅な発見の1つかもしれない。

Proceedings of the Royal Society Bに掲載された2017年の研究で、研究チームはタンザニアの狩猟採集民ハッザ(Hadza)を調査した。ハッザは祖先的な暮らしをうかがう上で、人類にとって最も近い窓口の1つである。

研究者らは手首装着型のアクチグラフィー機器を用い、集団全体の睡眠・覚醒パターンを追跡した。驚くべきことに、20日間の観察期間中、参加者全員が同時に眠っていた合計時間はわずか18分だった。夜間の99.8%の時間帯において、少なくとも1人が覚醒しているか、浅い眠りですぐに起きられる状態にあった。事実上、この集団は同時に完全な無意識状態になることがなかったのである。

注目すべきは、これが不眠症やその他の睡眠障害の結果ではなかったことだ。クロノタイプの多様性が、自然選択によって形づくられた本来の機能を果たしていたのである。著者らはこれを「見張り(sentinel)仮説」で説明した。集団で生活する動物は、構成員が時間をずらして覚醒することで、睡眠中の脆弱性を軽減するという考え方である。

捕食者が現実の脅威であり、敵対的な近隣集団も珍しくなかった祖先環境では、完全に眠り込まない集団は、生き残る可能性がはるかに高かった。朝型人間は単なる早起きではなかった。文字通り、見張り番だったのだ。この進化的圧力は、クロノタイプの多様性がなぜこれほど長く人類集団に存続してきたかを説明する手がかりとなる。朝型人間は、現生人類であるホモ・サピエンスそのものより古い可能性すらある。

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