イタリア、フランス、スペインの3カ国で世界のワイン生産の48.4%を占める。欧州連合(EU)全体では世界のワインのおよそ60%を生産している。
米国は世界第4位の生産国である。2025年は2000万mhlで、2024年から減少(-5.3%)し、5年平均を大きく下回った(-16.2%)。他国と異なり、これは需要減により生産者が生産能力を絞ったことが原因とみられる。
中国は生産量を劇的に減らしている。中国がピークを迎えた2012年には、世界第5位のワイン生産国だった。2025年には生産量220万mhl(-17.8%)で18位にとどまり、規模としてはオーストリアとモルドバの間に位置する。米国と同様、需要の弱さと社会的・政治的な規範の変化が背景にあるとされる。ただし、歴史的に見て中国の統計はやや信頼性に欠ける面がある。
南半球は世界生産の22%を占める。主要生産国はオーストラリア、アルゼンチン、南アフリカ、チリである。オーストラリアは1130万mhlで8.8%増。アルゼンチンは1080万mhlで小幅減(-1%)。南アフリカは1020万mhlで2024年から大幅増(+16.2%)となった。これにより、かつて生産に影響した深刻な干ばつから回復した。チリは840万mhlにとどまり(-9.9%)、一因は灌漑用水の不足と厳しい気候にある。ただしチリは輸出依存度の高いワイン生産国であり、厳しい国際貿易環境も影響したのは間違いない。南半球でもう1カ国注目すべきはニュージーランドで、370万mhl(+31.5%)という印象的に大きな収穫を記録した。しかし、これは良いことばかりではない。同国では大収穫が複数年続き在庫水準も高く、需要不足により、相当量の果実が収穫されないまま残されたり地面に落ちたりしたと報じられている。
2025年の世界ワイン生産国トップ10(ジュースと未発酵ブドウ搾汁を除く、単位:100万mhl)
・イタリア:4440万mhl(2024年比+0.7%)
・フランス:3620万mhl(-0.1%)
・スペイン:2870万mhl(-7.7%)
・米国:2000万mhl(-5.3%)
・オーストラリア:1130万mhl(+8.8%)
・アルゼンチン:1080万mhl(-0.9%)
・南アフリカ:1020万mhl(+16.2%)
・チリ:840万mhl(-9.9%)
・ドイツ:760万mhl(-2.6%)
・ポルトガル:600万mhl(-14%)


