企業の広報施策として真っ先に思い浮かべるのがプレスリリースだが、近年は別の施策も台頭してきている。それぞれに高い費用対効果を示しているものの、使い方によっては期待したほどの効果が得られないこともある。これからの広報に、これらの施策をどう活かすべきか。
イベントやセミナーの企画運営などを行う企業「えびラーメンとチョコレートモンブランが食べたい」は、広報活動を把握している経営者または役員396人を対象に、広報に関する調査を実施した。そのなかで、現在実施している広報活動を尋ねると、1位はダントツで「一般的なプレスリリース」となった。だが、それに続く「SNS運用」や「調査リリース」も少なくない。

費用対効果を感じた広報施策は何かを聞くと、一般的なプレスリリースとSNS運用が32パーセント台で肩を並べた。SNSの効果が高いことがわかる。

反対に、費用対効果を感じなかった施策を聞くと、上位の順位は変わらず、一般的なプレスリリースの割合が高い。それに比べてSNSの割合はぐっと小さくなる。

広報施策でもっとも重視する指標を尋ねると、1位は「売上・問い合わせなどの直接的な成果」、2位は「認知度の向上(リーチ・閲覧数)」、3位は「信頼性・ブランド価値の向上」となった。4位はなんと「とくに指標は決めていない」だった。

実施率が高く費用対効果も高いが、同時に費用対効果を感じない割合も高い一般的なプレスリリースは、費用対効果をめぐって評価が割れた状態だ。一方SNSは、実施率は比較的低いが費用対効果が高く、費用対効果を感じない割合が低めで、効果的に見える。
一般的なプレスリリースでは、どうしてこのような評価割れが生じるのだろうか。重視する指標の上位には、売上や問い合わせといった短期的な成果と、認知度、信頼性、ブランド価値といった中長期的なブランド構築が混在している。えびラーメンとチョコレートモンブランが食べたいは、経営層が広報に求めるKPI(重要業績評価指標)が二極化、あるいは「KPI自体が不在のまま活動が進行」するという構造的な課題があると指摘する。
つまりは、KPIまたは目的を定めて、これらの施策の特徴を活かして上手に使い分けることが肝要というわけだ。また今日の情報過多の時代においては、客観的なファクトにもとづく調査リリースのような「データ主導の戦略的コミュニケーションが不可欠」だとも話す。「情報が氾濫し顧客接点が複雑化する現代社会において、ステークホルダーからの強固な信頼を築くことができます」ということだ。



