北米

2026.05.30 17:00

デート代が平均4万円に、「デートフレーション」の問題と意外な変化 米国

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米国では2026年、気軽な夜のデートが、ますます経済的な重荷となりつつある。

賃金が伸び悩む一方で日用品の価格は上昇し、米国の30年固定住宅ローン金利が6%台前半という高水準に達している。そうしたなかでも、何百万人もの米国人が恋愛のパートナーを求める、あるいはパートナーとの人生を楽しむための時間を探している。これは特に、30代〜40代半ば(1981〜1996年生まれ)のミレニアル世代に当てはまる。

恋愛インフレ(いわゆる「デートフレーション」)はロマンチックなムードを台無しにしてしまったのだろうか。それとも、実は明るい兆しがあるのだろうか。

BMOファイナンシャル・グループの最新データによると、ミレニアル世代の平均デート費用は252ドル(約4万100円)で、2025年から32%上昇している。これは米国のどの世代よりも高く、“気合の入った”デート費用の全米平均189ドル(約30100円)を上回っている。

今や、多くの若手ビジネスパーソンにとってデートフレーションは、老後資金の貯蓄や生活防衛資金の確保を圧迫する存在だ。その結果、ある疑問が浮上している。デートフレーションは、ミレニアル世代の人間関係の築き方をどのように変えているのだろうか。

2025年、積極的にデートをしている人々の年間平均デート回数は12回で、2024年の14回から減少した。しかし現在、調査対象の独身者のほぼ半数が、デートはもはや経済的に割に合わないと回答している。実際、ミレニアル世代の40%、Z世代の50%が、デートの費用が経済的な目標達成の妨げになっていると答えた。

この緊張感は現代の求愛行動を変えつつあり、多くのミレニアル世代が、相性より先に経済的な価値観の一致を見極めようとしている。

米国人の94%が「経済的責任感」をパートナーの最も魅力的な特性の一つに挙げた。90%が経済的な計画を持っていることを重視し、89%がお金についてオープンに話し合うことで魅力が増すと回答した。これは文化的な変化を示している。

経済的な透明性は新たな親密さの形か

長い間、交際の初期段階でお金の話をすることはタブーとされてきた。しかし今日、同じ会話が「経済的透明性」と位置づけられ、親密さと信頼の一形態になりつつある。

パートナーに対して経済的に正直な人々は、デートへの出費を抑え、より低コストな体験を選んでいる。コーヒーを飲みながらの散歩、ハイキング、手料理、夜の美術館、公園での時間などだ。実際、米国人の14%が、平均的なデートに一切お金をかけていないと回答している。

一方で、14%が1回のデートに300ドル(約4万7800円)以上を費やしていると報告している。特に大都市では費用が上昇しており、消費行動が二極化する、いわゆる「K字型経済(格差が広がる二極化経済)」を浮き彫りにしている。一方のグループは支出を抑え、もう一方は高額消費を続けるという状況だ。

この価格帯でも、男性はまだ支払うべきなのか

デートが高額になりすぎて経済的コストが伴うぶん、すべてのやり取りに対する期待値が高まる。1回で250ドル(約3万9800円)もかかる夜のデートは、楽しい社交の場というよりも業績評価を受けているように感じられることもある。

誰が勘定を持つべきなのか。男性の71%が「交際初期にはすべて自分が支払うことを期待されている」と回答した。一方で女性の52%は、男性から割り勘を提案されることを期待していた。

デートフレーションの明るい側面の一つは、求愛のプロセスの早い段階で、より健全な関係についての会話を促す可能性があることだ。ジェンダー平等や古いジェンダーロール(性役割)、経済的自立についてのコミュニケーションはしばしば緊張を生むため、一歩間違えればレッドフラッグ(危険信号)になりかねない。しかし、交際から何年も経ってからではなく初期段階で、支出習慣や借金、貯蓄目標、ライフスタイルへの期待を話し合うことで、最終的にはより強固な土台を築くことができる。

そして、その土台こそが、ミレニアル世代がまだ手にできる数少ない希望の光なのかもしれない。

forbes.com 原文

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