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2026.05.27 07:30

金と銀の急騰で利益激増、採掘ゼロで1400億円稼ぐ貴金属企業の正体

Timon - stock.adobe.com

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Wheaton Precious Metals(ウィートン・プレシャス・メタルズ)の株価は、同社20年の歴史で最も重要な四半期を記録した。2026年第1四半期(Q1)の売上高は9億100万ドル(約1430億円)に到達。純利益は5億8200万ドル(約927億円)だった。営業キャッシュフローは7億6600万ドル(約1220億円)でピークに達した。これらはいずれも、自社で鉱山を一切操業(運営)していない非オペレーター企業としては、驚異的な記録だ。

株価もこの好調な流れを映した。WPMは2025年末に約120ドルで取引されていたが、2026年初頭には165ドルを超える水準まで急伸し、その後は125ドルから130ドルのレンジへと押し戻された。調整(反落)局面はあったものの、株価は前年同期の水準を依然として50%上回っている。

理由は単純である。金と銀が急騰したのだ。

ウィートンは「貴金属ストリーミング(権利購入型ビジネス)」の専門企業として事業を展開している。鉱山会社に前払い資金を提供する代わりに、将来の金・銀生産物をあらかじめ設定された低価格で購入する権利を得る仕組みだ。そのため、金属価格が上昇すれば、ウィートンの利益率も急上昇する。

2026年Q1にウィートンが支払った金の購入価格は1オンス当たり約570ドルで、平均販売価格は4849ドルだった。これにより、1オンス当たり4200ドル以上のマージンとなる。銀の価格動向はさらに大きく、四半期平均は1オンス当たり84.52ドルで、前年と比べて161%上昇した。

同社は好調だった2025年を経て今期を迎えた。通年の売上高は80%増の23億ドル(約3660億円)に急伸し、粗利益は108%増の16億7000万ドル(約2660億円)に拡大した。生産量は金換算で69万オンスに達し、業務予想を上回った。

そして、最大の出来事が訪れた。2026年4月1日、ウィートンはペルーのアンタミナ鉱山に関連して、BHPとの43億ドル(約6850億円)規模の銀ストリーミング契約を最終締結した。この取り決めにより、ウィートンが保有するアンタミナの銀生産分に対する権益は、鉱山の寿命全体を通じて67.5%に引き上げられる。これは、これまでに実行された貴金属ストリーミング取引として最大規模である。

経営陣は2026年の生産見通しを、金換算で86万〜94万オンスに据え置いた。さらに先を見据えると、ウィートンはブラックウォーター、グース、プラトリーフといったプロジェクトに支えられ、2030年から2035年にかけて年間の産出量が120万GEO(金換算オンス)を超えると見込んでいる。

いま注視すべき重要な要素は、金属価格、増産の進捗、そして43億ドルの取り決め後のキャッシュフローである。株価は以前の高値から落ち着いたが、長期的に金と銀に強気な投資家にとって、ウィートンは市場の成長トレンドを捉えるための、最も有望な選択肢の一つであり続ける。

forbes.com 原文

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