マルコ・ルビオ米国務長官は現地時間5月25日、イランとの合意に関して「おそらく今日にも」何らかの発表がある可能性を示唆した。その一方で、和平合意への期待から世界的に株価が急騰し、原油価格が急落するなか、合意を急がない構えを示すドナルド・トランプ大統領の発言を改めて強調した。
外交交渉のためインドを訪問中のルビオは、ニューデリーで記者団に対し、合意に向けた交渉は今も進行中であり、24日か「おそらく今日(25日)にも」何らかの進展があったのではないかと述べた。
加えて、「海峡を開放するイラン側の対応能力という点においては、かなり確実な案が交渉のテーブルに載っている」とし、核問題に関して「期限付きの交渉」に入る見通しであるとも述べている。
記者から何が遅れの原因になっているのかと問われたルビオは、単に返答を待っている段階だと説明し、イラン側が返答をまとめるまでに「もう少し時間がかかる」とした。彼はペルシャ湾岸地域や世界中でこの合意が幅広い支持を得ていると主張したものの、合意を急ぎたくはない、あるいは「悪い合意」に署名したくはないというトランプの発言を繰り返した。
また、米国がいかなる「代替案」を模索する前にも、外交による「あらゆる成功の機会を追求する」と述べた。加えて、米国が良い合意を結ぶか、あるいは「別の方法で対処する」かのどちらかになると警告しつつも、米国政府としては「良い合意」の方を望んでいるとした。
25日、米国の株式市場は戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)のため休場だったが、イラン紛争の終結とホルムズ海峡の再開放への期待から欧州とアジアの株価は急騰した。日経平均株価は2.87%急騰し、韓国のKOSPIは0.41%高、香港のハンセン指数は0.86%高、インドのSENSEX指数は1.2%高となった。欧州では、ドイツのDAX指数が1.08%上昇し、フランスのCAC40指数は1.07%上昇した。
国際原油指標の北海ブレント先物は25日朝、1バレルあたり98.60ドルまで下落し、先週末の終値と比べて5ドル近くの値下がりとなった。米原油指標のWTI先物も4.50ドル以上安い1バレルあたり91.95ドルの値をつけた。ブルームバーグによると、イラク産の原油を積んだ少なくとも1隻の大型タンカーが週末の間にホルムズ海峡を通過し、現在は中国に向けて航行している。また、アラブ首長国連邦の国営石油会社も自社タンカーを使って原油をひそかに輸送した模様だ。
トランプを含む米政府高官らの発言について問われ、イラン外務省のエスマイル・バガエイ報道官は25日、記者団に対し次のように語った。「われわれには対処すべきはるかに重要な問題がある。相手方のツイートや写真、メディアの投稿への対応に時間を費やしていては、そうした優先事項に集中できなくなる」。さらに、「必要なときにはいつでも対応する。われわれには独自のスタイルとアプローチがあり、敵の方法を模倣するつもりはない」と付け加えた。
また、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は24日、「(自国が)核兵器を求めていないことを世界に保証する用意がある」と述べている。



