経営・戦略

2026.06.01 17:30

25歳ユニコーン、ハリウッド初の「AI映画スタジオ」実現へ 2026年版【Forbes 30 Under 30】

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フォーブス『Forbes 30 Under 30』は、優れた起業家やクリエイターなど「世界を変える30歳未満」を部門ごとに30人選出するアワード企画。次世代をけん引する若い才能に光を当てるべく、米『Forbes』が2011年12月より開催し、世界的に注力している企画だ。これまでに米国版をはじめ、欧州版、アジア版、アフリカ版など、25カ国・地域で開催し、世界規模へと成長している。Forbes JAPANでも2018年より「Forbes JAPAN Forbes 30 Under 30」を開催しており、8年間で計330人超を選出してきた。

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なお、2026年版アジア「30 UNDER 30」では、32件の日本を拠点とする受賞者や日本人受賞者が選出された。ForbesJAPANでは、今年も日本版の「30 UNDER 30」を8月に発表予定となっている。

本稿では、2026年にフォーブス『Forbes 30 Under 30』のAI部門に選出された、起業家セシリア・シェン(25)を紹介する。

NBAレジェンドが出資、長編のAI生成コンテンツ生成を目指す新興企業に約1590億円の評価額

元グーグルのエンジニア、セシリア・シェンは、長編のAI生成コンテンツを実現するためにUtopai Studiosを共同創業した。フォーブスの30 Under 30に選ばれた彼女は、NBAのレジェンド、カーメロ・アンソニーからの出資を受け、10億ドル(約1590億円。1ドル=159円換算)規模のスタジオの立ち上げに乗り出している。

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かつては、偉大なアスリートが引退後に自らの物語を語る際には、ゴーストライターが執筆する回顧録や、伝記映画という形を取るのが一般的だった。だが、バスケットボール殿堂入りを果たしたカーメロ・アンソニー(41)は、時代の最先端を行く表現手段を選び、シリコンバレーの人工知能(AI)スタートアップ、Utopai Studiosと提携した。同社は、AIを用いた映画やテレビ番組を手がけている。

NBAレジェンドであるアンソニーは、自らが立ち上げた制作会社Creative 7 Productionsを通じて、自身の人生やスポーツを題材としたAI生成動画コンテンツを制作する。アンソニーが出資したUtopaiには、10億ドル(約1590億円)という驚くべき評価額がついた(出資額について、双方は公表を避けたが、フォーブスは約500万ドル[約7億9500万円]と推計している)。

この評価額は、フォーブスの推計で2025年の売上高が5000万ドル(約79億5000万円)未満にとどまり、まだ長編映画もテレビ番組も公開していない企業としては破格のものといえる。それでも、Utopaiは複数のプロジェクトを準備中で、2026年については強気の見通しを掲げている。これを踏まえれば、同社の高い評価額は、ハリウッドで進むAI開発競争において本格的に存在感を示し始めたことを物語っている。

「私が強く引かれたのは、技術の高度さだけではなく、その背後にあるビジョンと志だった」とアンソニーはフォーブスに寄せた声明で述べている。「スポーツの世界には、いつの時代も人々を引きつけるエンタメIPになり得る、実在の人物のドラマが数多く存在する。そうした物語を形にすることは、必ずしも容易ではなかったが、Utopaiはそれを変える。同社の技術は、より手の届きやすい形で作品を生み出し、長期的な価値を築くことを可能にする」。

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翻訳=上田裕資

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