国家汚職対策局(NABU)や特別汚職対策検察(SAPO)といったウクライナの汚職対策機関は、権力者に対する捜査を通じて独立性を示しており、これは前向きな兆候と言える。他方で、国営企業や防衛調達に腐敗が浸透していることは、戦時中の契約には高い政治的リスクが伴うことを意味する。
実践的な復興計画
復興は容易なことではない。第一に、ウクライナの次の経済段階は支援への依存ではなく、投資競争力を軸に構築されなければならない。そのためには、一括の許認可制度、迅速なデジタル承認、土地所有権の保護強化、司法改革、予測可能な税制、そして国営企業の統治改革が必要となる。投資家はリスクは受け入れるが、不必要な不透明性は受け入れない。
第二に、エネルギーは最も重要な要素だ。送電網を強化しなければ、本格的な農産物加工業の復興も、金属産業の再興も、鉱業の拡大も、天然ガス開発も実現しない。したがって、発電所や変電所、送電網の再建は資源問題の付随的な課題ではなく、基盤となるものだ。
第三に、ウクライナは原鉱採掘より付加価値の高い生産を優先すべきだ。鉱石を輸出する国は利益のほんの一部しか得られない。加工、精製、製造を行う国こそが、雇用や技能、税収、そして地経学的な影響力を手にする。ウクライナにとって真の目標は、単に地中から資源を掘り出すことではなく、鉄鋼、チタン、黒鉛、肥料原料、食品加工、そして将来的にはガス関連産業といった産業網の上流へと移行することにある。
第四に、欧州と国際金融機関は、支援機関としての役割より、市場形成者としての役割を重視すべきだ。長期の供給契約、政治リスク保険、複合金融、そして鉄道、港湾、貯蔵施設への回廊投資は、単なる支援表明を繰り返すよりも、民間資本の参入を促す上で効果的だ。欧州復興開発銀行(EBRD)や世界銀行、EU、二国間開発機関は、いずれもこの分野で重要な役割を担っている。
第五に、民間投資家は投資計画を適切に順序立てる必要がある。 第一段階は、社会基盤整備、運転資金、貯蔵施設、物流、モジュール式エネルギー、既存産業施設の改修、選定された加工プロジェクトへの投資となるだろう。大規模な新規鉱業開発への投資は、治安と社会基盤が改善された後の段階で行われることになる。
この順序立てが適切に行われれば、その相乗効果は極めて大きなものとなるだろう。農業と金属産業は再びGDPの約20%、商品輸出の40~50%を占め、復興関連投資として数百億ドル規模の資金を呼び込むことができる。これらの産業部門の復興が進めば、その役割の多くが回復する可能性があり、重要鉱物や天然ガスは欧州の供給網との統合を通じて重要性を増すかもしれない。結局のところ、ウクライナ経済の未来は、一見単純に見える区別、すなわち復興を人道的な支出として扱うか、あるいは投資可能な産業変革として扱うかという点に懸かっていると言えるだろう。
もし単なる支援として扱われるならば、復興は遅く、脆弱(ぜいじゃく)で依存的なものとなるだろう。逆に、安全保障の確保、社会基盤の刷新、統治改革、そして民間資本の活用を体系的に組み合わせた取り組みとして捉えれば、ウクライナの農場や製粉所、鉱山、エネルギー施設は、単なる回復力の象徴にとどまらず、欧州の成長と不屈の精神の源泉となり得るだろう。
ウクライナには肥沃な土壌がある。鉱石もある。立地条件も整っている。今のウクライナに必要なのは信頼を築く仕組み、すなわち指導力、平和、力、規則、資金、そして時間だ。


