自然写真:人間による環境への影響
鎮静状態から目覚めたチーターが、最初に目を開けた瞬間をとらえた1枚。眠っているあいだチーターは、X線検査やレーザー治療などのさまざまな医療処置を受けていた。
このチーターは、罠の犠牲者だ。罠は、小型の獣を食料として捕らえるために、貧しいコミュニティで仕掛けられることが多いが、無差別にほかの動物がはまってしまう場合もある。
このケースでは、毎日見回りをするNGOチームのおかげで、獣医師が介入し、裂けた靱帯を修復できた。数週間のリハビリのあと、このチーターは野生に返される。
インドでのサファリのさなかに撮影された1枚。ジープに乗った観光客たちが待つなか、トラが道を横断している。このトラは、車や人の注目に慣れているらしく、茂みに向かって悠然と歩いている。
バングラデシュ・ピロジュプール県スワルプカティ、サンダ川に浮かぶ広大な材木市場を空からとらえた1枚。
川に沿って浮かび、積み重なる無数の丸太は、この地域が昔から、川にもとづく木材運搬に依存してきたことを映し出している。だが、この交易の途方もない規模は、森林破壊の加速や、生物多様性の減少、川岸の浸食の拡大まで、バングラデシュの森林生態系に対して環境負荷が増大していることを浮き彫りにするものでもある。
この国の壊れやすい自然のバランスを守るためには、持続可能な林業が必要だ。その切迫性を、この光景はありありと伝えている。
ネイチャー・フォトグラフィー・コンテストの全カテゴリーの大賞・入選作品を深掘りすれば、自然の美しさと保護の切迫性を浮き彫りにする優れた写真がまだまだ見つかるはずだ。


