ロシア軍の部隊によって5月12日ごろに投稿された動画には、ウクライナのファイア・ポイント製FP-1長距離攻撃ドローンが、ロシア側の対ドローン機動火力グループに向けてロケット弾を発射したとみられる様子が映っている。ドローンによるロケット弾攻撃が確認されたのは初めてであり、それは攻撃ドローンの自然な進化であると同時に、航空戦の重要な新展開でもある。
🚀Ukrainian FP-1/FP-2 strike drone launching an unguided air-to-surface rocket at a Russian mobile air defense group during the overnight raid on Crimea.
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) May 12, 2026
The first known use of unguided air-to-surface rockets from Ukrainian aerial drones. pic.twitter.com/kpiiRbaLno
FP-1はウクライナがよく用いている長距離ドローンのひとつで、使われたとみられるロケット弾には非常に長い歴史がある。これら2つを組み合わせることで、ロシア側の防空能力を著しく弱体化させるとともにドローンの突破数を増やせる可能性がある。
対ドローン防衛を担う機動火力グループ
FP-1やロシアのシャヘド型のような長距離攻撃ドローンは、性能的には第一次世界大戦期の航空機に近い。これらを地対空ミサイルで撃墜するのは現実的ではない。あまりに数が多いため、1発数百万ドルのミサイルは1機5万ドル(約800万円)程度のドローンを相手に急速に消耗してしまうからだ。
そこで、ロシアに先んじてウクライナが配備したのが機動防空部隊だった。機関砲や対空機関銃で武装したこれらのチームは、ドローン攻撃の脅威が迫る場所に迅速に移動し、有効な近距離防空を提供する。たいていのドローンは低い高度をせいぜい190kmかそこらの速度で直線的に飛んでくるので、第一次世界大戦期にさかのぼる古いマキシム機関銃を含め、簡素な兵器でも撃墜可能だ。
❗️A 🇺🇦Ukrainian mobile air defense group shoots down a 🇷🇺Russian Shahed kamikaze drone using a paired "Maxim" machine gun mount. pic.twitter.com/inhGP9eDxx
— 🪖MilitaryNewsUA🇺🇦 (@front_ukrainian) April 7, 2026
ロシア側もウクライナを模倣し、ソ連時代の対空兵器を装備させた小規模な部隊に多くの施設を防衛させるようになっている。これらの機動火力グループのモチベーションを高めるべく、ドローンを撃墜する戦果をあげれば報奨金を出すようにもしている(それが裏目に出て、報奨金目当てに味方のドローンを撃墜する事例も起こっている)。たしかに、ウクライナ側に比べると、ロシア側はドローンを落とすのに相当てこずっているように見える。多くの動画では、ウクライナのドローンは妨害を受ける様子もなく目標に向かって飛んでいき、そのまま突入している。それでも、ロシアの機動防空チームもある程度の有効性を示しているのは確かだ。
そのため、これらの部隊自体もウクライナ側の攻撃目標になっている。



