2026年が折り返しに近づく中、新たな調査により、ウェアラブル端末、とりわけ「スマートグラス」(アイウェア)型製品の市場が、2025年上半期に前年同期比110%増と2倍以上に拡大したことが示された。テクノロジー系メディアは、Counterpoint Researchの調査を引用している。同社のアナリストによると、この急成長の中で、メタは、シャオミやTCL-RayNeoといった競合が新たに参入しているにもかかわらず、販売の73%を占めている。
ただし、懐疑的な見方もある。
「レポート全体を見ても、絶対的な販売台数は1つも示されていません。推定値すらありません」と、Daring Fireballのジョン・グルーバーは書き、この数字を「ベゾス・ナンバー(実数を伴わない印象操作的な数字)」と揶揄している。「あるのは割合だけです。基になる数字なしに、どうやって増減率を計算するのでしょうか。語られていないのは、『スマートグラス』の販売台数を常識的に見積もれば、ほぼ間違いなくごく小さい数字だということです。1から2になれば、それだけで100%成長です」。
とはいえ、この市場が何らかの形で拡大していることは明らかなようだ。
スマートグラスをスマートフォンと連携させる、ブランド統合型のシステム
これらの動きから推察できるのは、昨年の時点で、頭部にこの種のデバイスを装着して街を歩く人の数が増えており、今後もその傾向は続くだろうということだ。しかし水面下では、別の大きな動きも進んでいる。スマートグラスを「ベースデバイス」となる端末に紐づけ、遠隔のオペレーティングシステム(OS)と連携させるブランド統合型システムをめぐる動きだ。
スマートグラス設計におけるアップルとAndroidの役割
こう考えると分かりやすい。こうしたメガネ型端末を一から設計し、小さなフレームの中にすべてを詰め込むこともできる。あるいは、スマートグラスをスマートフォンに直接つなぐ設計にすることもできる。この場合の接続にはBluetoothを使う場合が多い。そうすれば、こうした小型コンピューターの中にあるユーザーデータへすぐにアクセスできる。
別の言い方をすれば、スマートグラスは「目と耳」である。周囲の環境データをリアルタイムで捉え、それをスマートフォンに送る。スマートフォンは、ある意味で「脳」だ。すでに強力なチップセットを備え、ユーザー固有のデータも持っている。このデータは、システムの「記憶」のようなものだ。そのうえでスマートフォンは、各種の通知、警告、処理済みデータをスマートグラスに送り、装着者がそれを見られるようにする。映画『ロボコップ』のような表示である。これが、この仕組みにおける「拡張現実」の部分、つまり出力である。
アップル、コードネーム「N50」として極秘に取り組む
私は1カ月前、この点について書いた。アップルが自社のスマートグラスに取り組んでいるというニュースを受けたものだ。これは、同社が長年築いてきた囲い込み型のエコシステムを補完するものになる。私が指摘したように、これはアップルに大きな優位性をもたらす。メタはスマートフォンを持っていないからだ。
ただし、このプロジェクトは多くの面で極秘扱いのようだ。私が見つけられたコードネームも、技術用語めいた「N50」という名称くらいだった。



