コーチは2015年第1四半期の利益が予想を上回ったと10月27日に発表した。北米の景気回復の兆しが背景にあるとみられている。
北米での既存店売り上げは前年同期比で9.5%下落しているが、同年第4四半期の19%減少よりは改善している。時間外取引の株価は4%跳ね上がった。
「第1四半期の業績は、我々の計画と目指す変化の方向性に一致したもので満足している」とCEOであるビクター・ルイスは述べている。同時に、北米での店頭販売を改善する努力を継続していくことも明言した。クリスマスシーズンにはさらに売り上げが伸びると期待しており、年間見通しの修正にはつながらないとしている。
マイケル・コースやケイト・スペードなどの高級ブランドとの競争激化に直面しているコーチは、靴や衣料の分野にも商品を拡大している。今年初めには、高級婦人靴のスチュアート・ワイツマンを5億7400万ドル(約694億円)で買収した。同時に既存店舗のリニューアルと事業の整理も推し進めている。
純利益は1億1300万ドルで、1株当たり利益は0.41ドル。これはアナリストが予想した1株当たり0.40ドルを上回っており、スチュアート・ワイツマンの買収による上昇は1株当たり0.04ドルとみられている。
売上高は1%減の10億3000万ドル(約1245億円)とアナリストの予想10億4000万ドルを下回った。ドル高の影響が無ければ3%上昇したとみられている。時間外取引でのコーチの株価は4%以上上昇し31.6ドルとなったが、今年は19%低下している。