ブームの終わりが視野に
テキサス州に拠点を置く米法律事務所のヴィンソン・アンド・エルキンス(Vinson & Elkins)は、インフラおよびプライベート投資家に対して、AIデータセンターの建設ブームがいつ勢いを失うと見込まれるかを調査した。回答は、終わりが近いことを示唆している。
調査対象者の過半数(56%)は「ブームはあと1〜3年続く」と予想している。33%は「3〜5年続く」と回答し、6%は「5年以上」、5%は「1年未満」と答えた。
この法律事務所による調査で重要なのは結果そのものというより、データセンターに関わる人々がブームの終わりについて語り始めているという事実だ。
銅鉱山会社と業界投資家にとって、データセンター向け需要のラッシュが終わることは、将来的な銅価格の下落を示唆する。特に、インドネシアにあるフリーポート・マクモラン(Freeport-McMoRan)のグラスバーグ鉱山(Grasberg mine)のような大規模鉱山が全面生産を再開するにつれて、その影響が近く株価に織り込まれ始める可能性がある。
供給の混乱
モルガン・スタンレーによると、2025年の銅の供給障害は150万トン、つまり世界の生産量の6.2%に達しており、年初来でさらに32万トンの生産見通しの引き下げが行われている。
その背景にある追加のリスクとして、レポートは「コンゴ民主共和国およびチリで、硫黄不足が「溶媒抽出電解採取(SX-EW法)」と呼ばれる湿式製錬による生産に影響を及ぼしている」ことを挙げる。
一方、米国は通商拡大法232条に基づく追加関税の発動を見越して、すでに推計28万トンの銅を追加輸入しているという。


