北米

2026.05.21 08:30

原油先物をめぐる「不審な取引」、米規制当局が調査対象とする3社の具体名が明らかに

Thomas Fuller/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたところによれば、米国商品先物取引委員会(CFTC)は、トランプがイランとの停戦延長を発表する直前の3月23日に少なくとも3社によって行われた原油先物取引を調査している。

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報道によれば、CFTCは現在、キューブ・リサーチ・アンド・テクノロジー、TOTSA(フランスの石油会社トタールエナジーズの取引部門)、およびフォルツァ・ファンドによる取引を調査中だとされる。この調査自体は5月初めに報じられていたが、具体的な企業名が明らかになったのは今回が初めてである。

WSJが確認した文書によると、3月23日の取引によってキューブは500万ドル(約7億9000万円。1ドル=158円換算)、TOTSAは20万ドル(約3160万円)、フォルツァは約1000万ドル(約15億8700万円)の利益を上げたという。しかし、これらの金額は同日のわずか数分で取引された8億ドル(約1264億円)のほんの一部にすぎない。

なお、これらの企業は不正行為で告発されているわけではなく、調査を受けている事実を同紙に対して認めてもいない。フォーブスは、報道されているCFTCの調査について詳細なコメントを求めるため、キューブとTOTSAに取材を申し込んでいる。

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キューブのCOOはWSJに対し、同社の取引判断は「モデルを基にした」ものであり、要人の発言や地政学的な情勢の変化に基づくものではないと説明した。同社はCFTCによる調査についてのコメントを避けている。また、TOTSAは同紙に対し、CFTCによるいかなる調査も把握していないとした上で、自社はすべての市場規制を遵守していると述べた。フォーブスはフォルツァの担当者からのコメントを得られていないが、同ファンドと関係のある中国企業はWSJに対し、CFTCの調査については関知していないと回答している。同紙によると、調査対象となっている3月23日の取引の少なくとも一部は、トランプによる投稿の約33分前にニュースサイトのSemaforが配信した記事がきっかけになっていたという。

原油先物をめぐる不審な取引についてCFTCが4月に調査を開始したことは、事情に詳しい情報筋の話としてロイターが最初に報じていた。初期の報道によれば、不審な取引は主に3月23日と4月7日に行われていた。また、ABCニュースが5月初めに伝えたところによると、トランプやイランのアッバス・アラグチ外相などの発言に絡む不審な取引について、司法省も独自の調査を進めているという。現時点でこれら一連の調査の詳細は限られているが、3月23日、4月7日、4月17日、および4月21日の調査対象日に実行された取引により、合計で約26億ドル(約4108億円)の利益が生み出された。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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