南海トラフ地震の広域リスク、企業のBCP策定に潜む「認識と行動のギャップ」

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近い将来に確実な発生が危惧されている南海トラフ地震。この大地震がもたらす広域被災リスクに対し、企業の事業継続計画(BCP)担当者を対象としたJX通信社の意識調査が行われた。その結果、多くの企業が対策の必要性を強く認識しながらも、実際の行動に移せていない深刻な実態が浮き彫りとなっている。

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それによると、企業のBCP関係者の実に7割が、南海トラフ地震を事業継続における「大きなリスク」であると捉えている。さらに、南海トラフ地震を想定したBCPの策定について、81.1%が「重要」または「とても重要」と回答した。しかしながら、実際に策定済みであると答えた企業は31%にとどまっており、重要性の認識と実際の備えとの間に大きな乖離が見られる。

自社の生産・事業拠点の移転や二重化といった対策についても、必要性を認識している割合は67.6%に上るものの、具体的に検討や実施にまで至っている企業は21.8%にとどまる。また、仕入先の二重化・分散に関しても、重要と考える66.4%に対し、実施済みは24.4%にとどまっている。

地域別に見ると、太平洋側に拠点を持つ企業の方が、その他の地域に比べて南海トラフ地震を「大きなリスク」と評価する割合が21.1ポイント高かったが、対策の実施状況自体はどちらの地域も同水準であり、危機感が行動に結びついていない状況だ。

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文=飯島範久

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