資産運用

2026.05.27 18:15

バフェットやソロスら偉大な投資家たちに共通する『納得の習慣』

バフェットは「バリュー投資」の手法に、企業のブランドや経営者の質といった非財務的価値を重視する独自のフレームワークを加えた投資家ともいえる。

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「オマハで会ったときに『良い会社とはどんな会社ですか?』と尋ねたんです。するとバフェットさんは『私が今でもバークシャー・ハサウェイを大好きなように、自分の企業が大好きな経営者を私は探しているんだ』と教えてくれました。逆にダメなのは『売り上げ目標のことしか言わない経営者だ。そういう人は、いずれ数字をつくりにいってしまう』とも言っていました。企業や経営者の『誠実さ』がブランドを高めると考えているんです」

ソロスが「市場の価格を買う」タイプで、リンチとバフェットは「企業そのものがもつ価値を買う」タイプである。だから、「市場がなくてもバフェットさんとリンチさんは企業の価値を買うでしょう」と言う。初対面時、阿部を相手に当時87歳のバフェットは3時間半にわたって、5年後、10年後の世界の展望を語り続けたという。

「とにかくバイタリティが尋常じゃない。朝食会でもステーキとか重いものをペロリと平らげてオフィスまで自分で車を運転して通っています。そしてオフィスの自分の部屋でひとり、企業の年次報告書や本を読みながら思索をめぐらせているのです」

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リンチ、ソロス、バフェットには共通点がある、と阿部は言う。

「まず、3人ともフレームワークにそって極めて当たり前の基本を質問して、企業のことを知ろうとします。突飛な質問や奇をてらった質問はしません。そうして、投資すべき企業の価値判断を行っています。調べられることは徹底的に調べる。そのうえで投資すべきと決断したときは迷わず『大勝負』に出るガッツがある」

基本的な質問と、徹底した準備。これを自分の「納得できるポイント」までとことん掘り下げる。つまり、仕事は「凡事徹底」だが、その度合いが抜きんでていて妥協しないのだ。阿部はその本質をこう言い表す。「誰にでもできる当たり前のことを、誰にもできないほど徹底してやる」。それこそが阿部が3人のビリオネアから学んだ「最強の習慣」である。


阿部修平◎1954年、札幌生まれ。上智大学経済学部卒業後、バブソンカレッジにてMBA取得。野村総合研究所などを経て、85年ニューヨークでアベ・キャピタル・リサーチ設立。クォンタムファンドなど欧米資金による日本株の運用・助言に従事。89年スパークス投資顧問(現スパークス・グループ)設立、代表取締役社長。2012年より国際協力銀行(JBIC)リスク・アドバイザリー委員。

文=伊藤秀倫 イラストレーション=フィリップ・ペライク

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