Google検索にAIを統合した「AIモード」の月間アクティブユーザー数は、提供開始からわずか1年で10億人の大台を突破した。なお、グーグルは2025年3月に米国でAIモードの実験提供を開始し、同年8月には日本を含む180以上の国・地域へ英語版を拡大した。さらに9月には、日本語を含む複数言語での提供も開始している。
ユーザーは短い検索キーワードを入力して、結果に導くリンクのリストを得る従来の検索から、AIモードではより複雑で具体的な文脈を持ったフレーズを入力して、AIと継続的な会話が行える。
Geminiアプリ自体の月間アクティブユーザー数も、前年の4億人から9億人へと倍増しており、世界の膨大な人口が日常的にAIとの対話を重ねはじめた。
また、Googleマップの進化版として米国から先行導入された会話型機能「Ask Map」に続き、新たに「Ask YouTube」のテストも実施している。これは動画の内容をAIが把握し、ユーザーの関心に最も合致するシーンへ即座にジャンプし、情報をより消化しやすい形で提示する機能だ。動画視聴のスタイルがまた大きく変わる可能性がある。
AIトランスフォーメーションから生まれる脆弱性をAIがカバー
さらに、今回のGoogle I/Oで実用化の最前線として大きな注目を集めたのが、セキュリティ分野におけるエージェント活用、「CodeMender」に関連するアップデートだ。
生成AIが自律的にコードを記述する時代において、サイバーセキュリティの強化は不可欠な要素となっている。CodeMenderはGeminiモデルの推論能力を活用し、ソフトウェアのコードや依存ライブラリを網羅的に解析して脆弱性を特定する。さらに、AI自らが修正コード(セキュリティパッチ)を自動的に生成・検証する機能を備えている。
従来のように脆弱性を指摘する段階に留まらず、修正パッチの生成から検証までを一連のプロセスとして実行する点が特徴だ。実環境でのテストにおいては、大規模なオープンソースプロジェクトを含む多くのセキュリティ修正を成功させており、人間の手動改修を補完するディフェンシブなAIエージェントとして実用化が進んでいる。なお、運用の初期フェーズである現在は信頼性を担保するため、AIが生成したパッチの最終的な確認や適用において高度なセキュリティの知見を持つエキスパートによるレビューが組み込まれている。


