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2026.05.21 16:30

誠実すぎる人は要注意、恋愛関係を維持するために欠かせない2つの嘘

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だからこそ、大半のカップルは「あえて口に出さない」という道を選ぶ。彼らがこうした小さな不満を口に出さないのは、愛を維持するためにはある程度の忍耐と寛容が必要であることを理解しているからだ。いちいち相手の行動を正そうとすれば、お互いを監視し合い、あら探しをするようなギスギスした関係を作り出してしまう。

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同じように、プライバシーや感情の境界線を守るために、この種の防衛的な嘘が使われることもよくある。たとえば数カ月前にパートナーが何か恥ずかしい過去の経験を打ち明けてくれたとしよう。後になってその話題が再び持ち上がったとき、あなたはあえて細かいところまでは覚えていないフリをするかもしれない。なぜなら、あなたがその話を完璧に覚えているかのように振舞えば、相手は自分の心に土足で踏み込まれたかのように感じたり、あるいは攻撃されていると感じたりするかもしれないからだ。

こうした嘘は、相手のプライドを守るためにある。もしあなたがパートナーの恥ずかしい過去を完全に覚えていれば、相手はみじめな気持ちになってしまう。

この防衛的な嘘は、ロマンチックな演出をするためにも使われることがある。たとえば、過去の恋愛でどれほど深い愛を経験していたとしても、現在のパートナーに「こんな気持ちになったのは生まれて初めてだ」と囁くようなケースだ。その言葉は厳密に言えば嘘なのかもしれないが、「真実」を伝えているとも言える。すなわち、「この関係が自分にとって、いかに特別でかけがえのないものか」を伝えたいという、あなたの強い思いだ。

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恋愛関係が良好なカップルは大抵、自分たちの関係は特別だとの共通認識を持っている。そして、分別のある人たちは、そのメカニズムを本能的によく理解している。間違っても、「実はこの関係、3年前に別れた元恋人との関係とどこか似ているんだよね」などとは口にしないだろう。事実としては正確でも、それは今のパートナーとの関係を壊してしまう言葉だからだ。

ただし、こうした防衛的な嘘は「悪質な欺き」とはまったく異なるものであることは強調しておかなければならない。欺きとは、責任を逃れたり、パートナーを意のままに操ったり、あるいは裏切りを隠したりするために使われるものだ。浮気や不倫の隠蔽、お金に関する不誠実な嘘、あるいは相手への尊敬を欠いた嘘は、「必要な嘘」などでは断じてない。防衛的な嘘は一時的なものであり、自分の利益を守りたいがためではなく、相手を思いやる感情から生まれるものだ。それは、2人の信頼関係を根本から揺るがすような形で現実をねじ曲げることなく、不必要な摩擦を和らげてくれる潤滑油なのである。

結局のところ、良好な関係を築くために必要なのは、ただ誠実であることだけではない。優しさ、自制心、機転、そして感情的知性は、時として、すべてを包み隠さず伝えるという透明性よりも、はるかに優先されるべきものである。「相手を愛すること」と「すべてをありのままに伝えること」は必ずしもイコールではないと理解することも、パートナーとの関係を守るためには時には必要なのだ。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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