マーケティング

2026.05.25 18:45

「CMOは必要か?」 AI時代のマーケティング新潮流

イラストレーション=ジャック・デーリー

加速するレベニューオペレーション

「日本企業のマーケティング組織は、限界が近いと思っています」

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こう警鐘を鳴らすのは、マーケティング業界を約20年にわたり担当してきたPwCコンサルティング パートナーの丸山貴久だ。

マーケティング志向が不足する日本においては、その組織づくりにも課題がある。多くの企業のマーケティングのKPIには、単純な売り上げだけでなく広告の到達率(GRP)、CPA(顧客獲得単価)、CV(コンバージョン)、SNSのフォロワー数といった指標が並ぶが、「広告を出したからCVが上がった」などと因果関係を証明するのは困難だ。だからこそ報告の場でビジネスへの直接的なインパクトが見えず、経営層は反応に困ってしまう。

これはPwCパルスサーベイの結果にも表れている。マーケティング部門にROI(投資対効果)に関する説明責任の高まりを感じている企業は9割以上(25年)であり、ROIを実感している企業は2割(26年)にとどまった。そのほか、田中も指摘していた歴史的・構造的背景から発生するマーケティング部門と営業部門のコンフリクトも課題となってきた。

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丸山は、こうした状況を改善するための組織づくりとしてRevOps(レベニューオペレーション)を提唱する。収益成長を実現するために、利益を生み出す部門(マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど)の連携を強化し、統合・管理する機能や組織のことである。従来の日本企業は、部門ごとの独立性、専門性、柔軟性を重視したファネル型の組織で、各部の独立した活動の結果顧客を獲得できるという志向だった。これを部門間の連携、統合を重視し、顧客を中心に据えてあらゆる角度から顧客をとらえる志向のフライホイール型に改革する。

「お客さまは真ん中にいて、その周りをマーケティング、セールス、サービス部門が囲んでいる。この3つの部門が一緒になって『誰に何をどうやって売ろう』と考える必要があるということです。まず仮説を立てた後に、例えばマーケティング部門が広告を出稿して『やっぱり反応高いよね』となるか否かによって仮説を調整する。リード獲得の段階ではセールス部門が『このセグメントにはニーズがある』などとフィードバックする。こういった連携によって柔軟に戦略を変え、レベニュー最大化を実現していくのが理想です」

(続きは4月24日発売「Forbes JAPAN 2026年7月号」でご覧ください。)

文=田中友梨

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