一般の人々もAIを医療目的で使っており、読者のなかにもいらっしゃるかもしれない。ギャラップによる最近の調査では、米国人の4人に1人が健康情報を得るためにAIツールを使ったことがあると答えている。うち半数近くは、医師と話す際に以前よりも自信を持てるようになったという。
ビッグファーマもAIに巨額の投資をしている
投資家にとってこの分野には幅広い機会があり、AI全般について言えるように、まだかなり初期の段階にある。
筆者の受けたGalleri検査を手がけるグレイルは、2026年第1四半期の売上高が前年同期比28%増えたと発表している。Galleriの実施数が50%急増したことが寄与した。同社はまだ赤字で同期には9320万ドル(約148億円)の純損失を計上したものの、その成長軌道は無視できない。
グレイルの株価は2月、この血液検査について、期待されていたほどの効果が認められなかったと伝わったことをきかっけに急落した。一方で、イングランドで患者およそ6000人を対象に実施された別の試験では、Galleriで「偽陽性」が出たとみられていたケースに関して24カ月にわたる追跡調査を行ったところ、およそ3分の1は実際にがんだったと確認されている。これは、この検査が従来の手法より早い段階でがんを検出していた可能性を示唆する。5月中旬現在、グレイルの株価は回復基調にあり、50日移動平均線を上回って取引されている。
一方、昨年1億2000万ドル(約190億円)を調達したプレヌーボは、AIを活用した体組成分析について米食品医薬品局(FDA)の承認を取得している。同社はがん検診にとどまらず、脳の健康や代謝マーカーといった分野にも事業を拡大している。依然として障壁になっているのが費用であり、検査には2500~4500ドル(約40万〜72万円)かかり、保険も適用されない。とはいえ、繰り返しになるがこれはまだ初期段階の技術だ。プレヌーボは非公開企業であり、現時点では上場を計画している兆しもない。


