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2026.05.19 07:30

スペースXのIPO詳細が今週中にも公開、大きなリスクを伴う「マスク効果」を警告する声も

Johannes Neudecker/picture alliance via Getty Images

過去の巨大IPOは成功が目立つ

過去数十年間における巨大IPOを振り返ると、上場後の1年間で株価が大きく上昇したケースが目立つ。2012年に上場した当時のフェイスブック(現メタ)は、その後の12カ月間で31%上昇した。また、2014年に当時史上最大のIPOを実施したアリババは12カ月間で30%急騰し、ウーバーも2019年の上場後に21%上昇した。また、2010年におよそ17億ドル(約2686億円)の時価総額でデビューを飾ったテスラは初日の取引で40%高となった。18日時点の株価は上場来で3万2000%以上も上昇している。同社は今や時価総額で世界第9位の企業だ。

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今回のIPOにおけるスペースXの評価額は1兆7500億ドル(約276.5兆円)とされ、同社はこれにより750億ドル(約11兆9200億円)を調達すると見られている。現時点での史上最大記録を保持するサウジアラムコ(2019年に上場)の2倍以上にあたる規模だ。

スペースXが上場することで、投資家は同社が2月に買収したxAIも実質的に所有できるようになる。当時、統合後の新会社の評価額は1兆2500億ドル(約197.5兆円)と推定されていた。以前、マスクはスペースXの株式公開に消極的だと見られており、2013年には、テスラを上場させたのは「ほかに選択肢がなかったからだ」と社員に語っていた。しかし、マスクは現在オープンAIやアンソロピックに対抗するための資金を集めていると見られており、WSJよれば、史上初となる宇宙空間でのデータセンター建設計画も存在するという。

スペースXの株式公開によってマスクが世界初のトリリオネアになる可能性は極めて高い。彼は他と大きく差をつけて世界の富豪ランキングのトップに君臨しており、18日時点での推定資産額は8029億ドル(約126.86兆円)にのぼる。これまでにも資産額4000億ドル(約63.2兆円)、5000億ドル(約79兆円)、6000億ドル(約94.8兆円)、7000億ドル(約110.6兆円)、そして8000億ドル(約126.4兆円)の大台を世界で初めて突破してきた。彼はスペースX株の43%を保有すると推定されており、同社が上場すれば彼の資産額が1兆ドル(約158兆円)を超えることはほぼ確実だ。テスラがマスクに支払う報酬パッケージも1兆ドル近くに達する可能性があるが、そのためには株価と売上における複数の野心的な目標を今後10年間で達成する必要がある。

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forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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