自家発電という回避策は現実的だがコストが高い
xAI、メタ、OpenAI、オラクル(ORCL)はそれぞれ、いずれも接続待ちを回避するため、敷地内発電を手配している。
米国のデータセンター向けに発表された自家発電の容量は、現在130GWを超える。米国の主要市場では、送電網からの電力コストは1メガワット時あたり90〜95ドルだ。これに対し、自家発電のコストは技術や燃料の種類に応じて1MWhあたり100〜165ドルとなる。
ハイパースケーラーは、稼働スケジュールを守るためにこの追加コストを負担している。この戦略はコスト増を伴いながらもボトルネックを迂回するが、データセンターの採算を圧迫する。時間の経過とともに、さらなる容量拡張を急ぐ必要性は薄れていくかもしれない。
推論が、電力効率の重要性を高める
エヌビディアの優位性が最も際立つのは学習(トレーニング)である。だが推論(インファレンス)は別の市場である。推論は大規模に常時稼働するため、電力効率と1クエリあたりコストが調達の主要な判断基準となる。
ブロードコム(AVGO)やマーベル(MRVL)といった企業が開発するASIC(特定用途向け集積回路)は、特定の推論ワークロードにおいて、汎用GPUより高い効率を提供する。マーベル株が400ドルへ急騰する様子を確認してほしい。
推論がAI計算支出全体に占める割合を増すほど、その領域におけるエヌビディアの価格決定力への圧力は強まる。これに対し、エヌビディアはBlackwellチップを投入しており、Hopperに比べて性能とトークンあたりのコスト効率を大幅に改善した。ただし汎用GPUには、専用ASICには生じないアーキテクチャ上のオーバーヘッドが依然として伴う。
投資家にとっての結論
2026年ののコンセンサスである70%という成長率自体は、懸念材料ではない。出荷はおおむね確保されており、ハイパースケーラーによる設備投資コミットメントも堅固だ。
リスクが高まるのはその先である。送電網への接続の遅れと変圧器の供給不足は今後も続き、GPUの出荷量と実際に稼働する容量との間にずれを生む。完全な稼働に至らないままインストールベースが拡大すると、ソフトウェアとネットワーキングからの売上に対する負荷が増大する。


