経営・戦略

2026.05.18 16:36

AI検索時代、あなたの会社は「見えない」存在になっていないか

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Joel House(AI Growth Architect)、Xpand Digital創業者、『The Growth Architecture & AI For Revenue』著者。

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最後にChatGPTを開き、自社の業界について質問を打ち込み、答えの中に自社が登場するか確かめたのはいつだろうか。自分の社名をGoogleで検索したという話ではない。顧客が意思決定のためにますます利用するようになっているChatGPT、Perplexity、Gemini、ClaudeといったAIプラットフォームに実際にアクセスし、顧客が投げかけるであろう質問をそのまま尋ねるのだ。「近所で一番の歯科医は誰?」「小規模事業に使うべきCRMは?」「本当に成果を出す人身傷害の弁護士は?」

まだ一度も試したことがなくても理解できる。ほとんどの経営者はやっていない。しかし私は最近、1000社を超える企業でこれを実施した。その結果は、あなたを不安にさせるはずだ。

大半の企業はAI検索上に存在しない

私はAI上での可視性の測定を専門にしている。念のため断っておくと、私は最近、主要5つのAIプラットフォームに対して10業界の1004社をテストした調査を公開した。いまこの瞬間にも見込み顧客が尋ねているのと同種の「購買意図」を伴う標準化した質問を用い、9万5000超の個別データポイントを取得した。

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その結果、66%の企業は完全に不可視だった。成績不振でも、順位が低いだけでもない。不可視である。5つのAIモデルすべてで言及がゼロだった。無名のスタートアップというわけでもない。Googleでの順位が高く、広告キャンペーンを回し、ウェブトラフィックも健全な企業が数多く含まれていた。ダッシュボード上ではすべて順調に見える。だがAIは「存在しない」と答えた。

5つすべてのプラットフォームに登場したのは4%にすぎない。平均的な企業は、5つのモデルのうち1つ未満にしか表示されなかった。

これが重要なのは、地殻変動がすでに起きているからだ。SparkToroの「2024年ゼロクリック検索調査」によれば、米国のGoogle検索の58.5%はクリックなしで終わる。さらにPew Research Centerは、GoogleのAI要約が結果ページに表示されると、ユーザーがウェブサイトへクリックして遷移する可能性が47.6%低下することを見いだした。Seer Interactiveの調査では、AI Overviewsが表示されたクエリでオーガニックのクリック率が61%低下した。またGartnerは、従来型検索のボリュームが2026年までに25%減少すると予測している。

人々が検索をやめたのではない。クリックをやめたのだ。そして彼らが得ている回答には特定の企業名が挙がっている。ただし、それはおそらくあなたの会社ではない。

AIがあなたを推奨するかどうかを本当に左右するもの

今回の調査は、私が当初抱いていたいくつかの前提を覆した。重要な発見は次の5つである。

1. 権威性が最も強い単一の予測要因である

ドメインオーソリティは、測定した他のどの要素よりもAI上の可視性と強く相関していた。ドメインオーソリティが80を超える企業は64%の確率で可視だったが、10未満では8%まで落ち込んだ。これは一夜にして築けるものではない。リンク獲得、信頼できるコンテンツの発信、第三者に参照される評判の構築を、何年もかけて積み上げる必要がある。ここに近道はない。

2. レビュー数が重要である

レーティング(評価点)ではない。これは最も意外だった。企業が保有するGoogleレビューの件数はAI上の可視性と強く相関していた一方、平均の星評価はほとんど相関しなかった。明確なしきい値効果も確認された。Googleレビューが概ね1000件を超えた企業は可視性が急伸したのだ。それ未満では、50件と500件の差はわずかだった。量は、満点の星5評価では代替できない形で、AIモデルに正当性を示す。

3. AIモデル同士は根本的に一致しない

あるAIプラットフォームに言及された企業のうち、別のプラットフォームにも登場したのは11%にすぎなかった。つまりChatGPTがあなたを推奨しても、Perplexityがそうしない確率は89%である。Perplexityが言及したのは、テストした企業の11%。GoogleのAI Overviewsは2%。Claudeは1%未満。Geminiはほとんど言及しなかった。各モデルは参照元が異なり、シグナルの重み付けも異なり、結論も異なる。1つのプラットフォームを確認しても、他での可視性についてはほぼ何も分からない。

4. コンテンツの量より質が勝る

企業が公開した質の高いブログ記事の本数は、可視性と正の相関があった。しかし、インデックスされている総ページ数、つまり「とにかく出して当たるものを待つ」というやり方は、わずかながら負の相関だった。AIモデルはページ数が多いことを報酬にしない。引用する価値のあるページを報酬にする。

5. ほとんどの技術的最適化は影響が小さい

スキーママークアップ、FAQコンテンツ、robots.txtの設定。SEO担当者が長年最適化してきた技術的シグナルは、AI上の可視性とほとんど相関しなかった。最も高いスコアを出した企業は、最もコードがきれいな企業ではない。最も評判が強い企業だった。

不都合な示唆

このデータについて考え続けてしまう点がある。可視と不可視のギャップは、単なる測定の問題ではない。複利的に拡大する問題である。

いったん競合がAIモデルに引用されると、その企業はより多くの注目、より多くの議論、そして将来のAI引用を強化する種類のコンテンツにおけるより多くの言及を獲得する。フライホイールである。私は20年前、Google SEOでも同じパターンが展開されるのを見た。早期にゲームの構造を理解した企業は、競合が埋めるのに何年もかかる優位性を築いた。

いまの違いは、大半の企業が、そのゲームが行われていることすら知らない点にある。

自社の立ち位置を確認する方法

基本的な確認なら5分で自分でもできる。ChatGPT、Perplexity、Geminiを開く。あなたの理想の顧客が、あなたの領域で提供者を選ぶ前に尋ねるであろう5つの質問を、それぞれに投げかける。誰が言及されるかを書き留める。プラットフォームをまたいで一貫して登場するのは誰か、登場しないのは誰かを記録する。

最大の競合がすべてのリストに出てきて、あなたはどれにも出てこないなら、あなたがどれほど遅れているかの測定値が手に入ったことになる。AI検索で成功するには、本物の権威性を築き、規模をもって実際のレビューを獲得し、引用に値するコンテンツを発信しなければならない。測定を拒むギャップは埋められない。

forbes.com 原文

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