中国本土では季節ごとの日本アニメの展開が止まっている。その一方で、世界のアニメ市場は2024年に250億ドル(約3.95兆円。1ドル=158円換算)と過去最高を記録した。
中国での成長が鈍化する中で日本がアニメの持続的成長を実現するには、日本企業がファンやメディアとの関係をゼロから築き、ジャンルとしての影響力を広げていく必要がある。
2020年以降、中国では海外コンテンツへの検閲が強まったことで、現在の政治的緊張の急激な高まりより前から、若い世代の日本フランチャイズへの関心が徐々に低下してきた。ライス大学ベーカー研究所の2024年の報告によれば、2020年は、中国のネットユーザーは初めて日本アニメよりも中国制作のアニメコンテンツを多く視聴したという。この傾向は、2025年11月の高市早苗首相の行動や発言をめぐって強まっており、日中関係にさらなる負荷をかけている。
アニメに対する検閲の強化
日中関係の悪化の結果、日本のアニメの中国ファンは減少している。
現在の停止措置が始まる前、中国本土では2023〜2026年にかけて、Bilibiliで1シーズンあたり平均13本の新規ライセンス作品が配信されていた。衝撃的なことに、これは2020年から2023年の平均26本からちょうど半減した水準である。2025年夏期は『SAKAMOTO DAYS』『ダンダダン』『光が死んだ夏』など21本の新作日本アニメが中国本土で配信され、過去3年間で最多となった。
2026年冬は、2025年11月の高市首相による台湾関連の発言を受け、日中の冷え込んだ関係をなぞるように配信作品が大きく後退した。西側で高く評価されている『とんがり帽子のアトリエ』『黄泉のツガイ』は、中国本土のラインアップには姿がない。
ファン主催イベントでさえ無傷ではなかった。中国最大の漫画コンベンションコミックアップは、開催まで1週間を切った段階で日本関連コンテンツを全面禁止した。それでも来場者と参加アーティストは、何事もなかったかのように振る舞っていた。
禁止措置によって生じた空白は、中国発の小説、アニメ、ゲームのIPが一気に埋め、自国文化を祝福する熱気に包まれた。日本IPの不在はほとんど目立たず、『アークナイツ』『崩壊:スターレイル』『羅小黒戦記』『全職高手』『恋と深空』などのファングッズを扱うブースが、合計で10億元(約230億円。1元=23円換算)超を売り上げた。



