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2026.05.18 10:30

スペースXのIPO前に投資したい? ファンド選びでまず確認すべき「5つの質問」

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4. 未公開ポジションの評価はどの程度最新か?

古い評価額(ステイルマークとも呼ばれる)は、このカテゴリーにおける隠れたリスクである。同等の取引が大幅に異なる価格で行われているにもかかわらず、12カ月前の評価額でポジションが計上されていると、公表されるNAVは現実を反映しない。投資家は規律ある評価更新の頻度を確認すべきだ。

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5. ファンドは上昇分をすべて株主に還元しているか?

これはほとんどの投資家が確認しようとしない質問であり、商品間で最も大きな差が生じる部分でもある。

一部ファンドは、未公開企業へのエクスポージャーを別の投資ビークルを通じて保有しており、そのビークル自体が運用報酬(通常1〜2%)を請求し、さらに利益の一定割合(通常10〜20%)を徴収する場合がある。

そうした構造の場合、株主は表面上の経費率に加えて手数料を支払い、未公開ポジションが値上がりした際には、その利益の一部がファンドの株主ではなく、中間のマネージャーに渡ることになる。

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最もクリーンな仕組みは、この層で追加手数料を一切請求せず、値上がり分の全額がファンドのNAVに反映されるものだ。投資家は直接質問すべきである。原資産の未公開ポジションが値上がりしたとき、誰がその利益を得るのか、と。

5つの質問が重要な理由──ロックアップの算術

上述の5つの質問は抽象的なデューデリジェンスではない。注目度の高いテクノロジーIPOの数カ月後に明らかになる、直接的な経済的影響がある。このパターンは主要な上場案件で一貫しており、偶然ではなく構造的な特徴として扱うべきである。

注目度の高い上場の直後の数週間は、市場で売買可能な株式の量(浮動株。フロートとも)が人為的に絞られている。創業者・経営陣、従業員、IPO前の投資家は、通常およそ180日間、株式の売却を禁じられる。これがロックアップと呼ばれる売却禁止期間だ。

少ない浮動株を公開市場の需要が追いかけ、価格は上昇する。やがてロックアップが解除されると、売却可能な株式の供給はおおむね倍以上に増え、価格はロックアップ前のピークから半値以下にまで戻ることもしばしばある。

このページの表は、2012年から2024年までの重要なテクノロジーIPO15件について、IPO基準価格、ロックアップ前のピーク、および6カ月間のロックアップ解除後約2週間時点の価格を比較したものである。

12年間にわたる15件の重要なテクノロジーIPOでは、IPO基準価格からロックアップ前のピークまで平均約132%上昇し、その後、ピークからロックアップ解除後約2週間時点の価格まで平均約60%下落している。その後12カ月で回復し、さらに上昇する企業もある。しかし多くはそうならない。ロックアップ前のピーク付近、つまりメディアの報道が最も華やかで、フロートが最も小さいときに購入した投資家は、ロックアップのメカニズムが作用するまでに概して損失を抱えることになった。

複合的な影響は大きい。IPO時に参入し、ロックアップ解除後まで保有し続ける投資家が得る純リターンは、メディアで報じられたピーク時の利益が示唆するよりもはるかに小さい。このページのマトリックスは、さまざまなピーク上昇率とロックアップ後の下落率における計算を示している。

過去15件のIPOの平均的な結果、すなわち+132%のピーク上昇とピークからロックアップ解除後まで−44%の下落を組み合わせると、ロックアップされた保有者の純リターンは約+30%となる。これが金縁のセルである。プラスではあるが、当初の熱狂の利益のごく一部にすぎない。上昇局面で行動できた投資家、つまりロックアップされていなかった投資家は、まったく異なる結果の分布を手にした。

これこそが、投資ラッパー(商品形態)が重要である実務上の理由だ。上記のデータに基づいて行動できる投資家は、行動を可能にする商品を持っていなければならない。ロックアップされた直接の未公開保有株は、上昇局面で売却できない。四半期ごとの償還枠を持つラッパーで保有するポジションは、上昇局面で確実に売却できるとは限らない。NAVに対して大幅なプレミアムで取引されているクローズドエンド型ファンドで保有するポジションは売却可能かもしれないが、プレミアム自体が原資産とは独立して縮小する可能性がある。流動性と構造的な透明性は抽象的な好みではない。投資家が当初期待した投資テーマを、流動性制約の影響も含めて、どの程度、どのように現金化できるかを決定する要素なのである。

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