ロシアとウクライナは、ドローン(無人機)が現代の戦場を決定づける特徴になって以降、多岐にわたる対ドローンシステムを配備してきた。とはいえ、こうした対ドローン防衛は本質的に受動的なものである。なぜならそれはドローン技術の特定の脆弱性を利用するものであり、絶えず更新を必要とし、有効性も限定的だからである。事実、依然として多数のドローンが目標に到達している。
そのためロシアとウクライナは、より能動的な対処法に軸足を移しつつある。相手側のドローン生産施設に対する縦深攻撃である。敵のドローンを製造前の段階で封じ込めることを狙ったこうした攻撃が、ここへきて増加している。
ロシアのドローン生産基盤に対するウクライナの攻撃
過去数カ月、ウクライナはロシアのドローン生産関連インフラに対する長距離攻撃作戦を強化している。とくに注目された攻撃のひとつは4月19日にあったもので、ウクライナ軍は国産のネプトゥーン(ネプチューン)巡航ミサイルを複数使用して、ロシア南部ロストフ州タガンログにあるアトラント・アエロ社の工場に打撃を与えた。
Ukrainian forces have struck the Atlant Aero plant in Taganrog using Neptune missiles. The facility produced Molniya strike reconnaissance UAVs, components for Orion drone systems, and other parts linked to UAV and space technology production. #Russia pic.twitter.com/XPBsd1IgxA
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) April 19, 2026
この工場では、ロシア軍で広く使われているモルニヤ攻撃・偵察ドローンを製造しているほか、より大型のオリオンドローンの部品も生産している。のちに公開された衛星画像で、生産棟や物流区画が広範囲に被害を受けたことが確認された。この施設はその後の数週間にさらに複数回攻撃を受けている。
❗️The consequences of the 🇺🇦Neptune missile strike on the Atlant Aero drone factory in 🇷🇺Taganrog: at least two buildings have been completely destroyed or received critical damage pic.twitter.com/zL1QyGVOb0
— 🪖MilitaryNewsUA🇺🇦 (@front_ukrainian) April 20, 2026
アトラント・アエロに対する攻撃は、ロシアのドローン製造網を狙ったより広範な作戦の一環だった。ウクライナ軍は同月このあと、ウクライナ南部ザポリージャ州のロシア支配地域にあるバルス・サルマト特殊任務センターの施設も攻撃した。この組織はドローンやロボットシステム、電子戦技術の開発に関わっている。
ロシア西部タンボフ州にあるプログレス工場に対しても繰り返し攻撃が行われている。この施設では、ロシアの先進的なドローンに使用されるセンサーやその他の電子機器が生産されている。ウクライナはさらに4月から5月上旬にかけて、ロシア中部タタールスタン共和国にあるアラブガ経済特区に対する攻撃を複数回行った。特区内にある施設では、ウクライナに対する攻撃で大量に使用されているシャヘド型ドローンが組み立てられている。伝えられるところでは生産・組み立て区画が被害を受けたという。



