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2026.05.20 13:00

OpenAIが認めたAIの暴走、ChatGPTが「ゴブリン」に執着した理由

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AIはどうやってこの芸当をやってのけるのか。

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AIは初期セットアップ時のデータに基づくパターンマッチングを利用する。そこにはリンカーンの伝記や著作、彼の波乱に満ちた生涯と時代に関する各種資料が含まれている可能性がある。ChatGPTをはじめとするLLMは、歴史記録に見られるパターンに基づき、リンカーンが言いそうなことを説得力をもって模倣できる。

ペルソナはすばやく簡単に呼び出せる。AIに「この人物のふりをして」「あの人物のふりをして」と伝えるだけだ。人物のタイプを呼び出したい場合は、AIが意図をつかめるよう、十分な特徴を指定する必要がある。

AI開発企業はデフォルトのAIペルソナを提供する

人々はAIペルソナとの対話を楽しむ。実際、一部のユーザーは最初から特定のAIペルソナになるようAIに指示し、その後もそのペルソナで応答し続けることを喜ぶ。例えば筆者は、すべての質問に簡潔に答える「真面目なAIペルソナ」になるようAIに言うかもしれない。すると、AIとの対話を続ける限り、AIは真面目で簡潔な応答に寄っていく。無駄な冗談はなく、過度に長い回答もない。

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AI開発企業は、ユーザーがAIペルソナとの対話を好むことを理解しており、そのため、事前定義されたAIペルソナが用意されている。

ChatGPTで選択できる事前定義のAIペルソナを、いくつか挙げよう。

・プロフェッショナルAIペルソナ:洗練され、正確に振る舞う
・フレンドリーAIペルソナ:温かく、おしゃべりにしようとする
・率直なAIペルソナ:直接的で、励ます
・風変わりなAIペルソナ:遊び心と想像力を発揮しようとする
・効率重視のAIペルソナ:厳密に簡潔で、飾らない言い方をする
・冷笑的なAIペルソナ:答えは皮肉っぽく、乾いた調子になりがちだ

要するに、独自にカスタムAIペルソナを作ることも、事前定義のAIペルソナ群から選ぶことも、事前定義のAIペルソナをさらにカスタマイズすることもできる。AIペルソナは、その中核的な特性として与えられた傾きや偏りに応じて、回答に味付けを施す。

OpenAIがAIペルソナの暴走を認める

判明したところによると、OpenAIの事前定義AIペルソナの1つが暴走し、ゴブリンとグレムリンに過度に傾いていった。このAIペルソナはもともとゴブリンやグレムリンを想起しやすい傾向を持っていたが、やがて手に負えなくなった。神話上の生き物に執着しただけでなく、LLMの他の部分にも影響を及ぼし、同様にグレムリン/ゴブリンの流れに乗せてしまったのである。

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