北米

2026.05.17 13:00

「米国は最盛期を過ぎた」 米国人の6割が国の将来を悲観、建国250周年の世論調査で

米首都ワシントンの連邦議会議事堂のドームと星条旗(stock.adobe.com)

米首都ワシントンの連邦議会議事堂のドームと星条旗(stock.adobe.com)

米国の将来について、米国人の過半数がかつてなく悲観的になっており、国としての最盛期はもはや過ぎたと考えていることが最新の世論調査で明らかになった。一方で、共和党支持者の間では悲観する人の割合が比較的低く、バラク・オバマ元大統領の民主党政権下で行われた調査結果よりも将来を楽観視している傾向がみられる。

米国が2026年7月に建国250周年を迎えるのを前に米調査機関ピュー・リサーチ・センターが実施し、5月15日に発表した世論調査結果によると、米国人の59%は「米国の最盛期は過ぎ去った」と考えており、「最盛期はこれからくる」と答えた人は40%にとどまった。

米国の最盛期はすでに過去のものだと考える人は、人種、経済力、政治思想を問わず、ほぼすべての層で過半数を占めた。唯一の例外は高所得者層で、「最盛期は過ぎた」と「これからくる」の回答割合が50%ずつだった。

最盛期は過ぎたとの回答が最も多かったのは、黒人、ヒスパニック系、民主党支持者だが、共和党支持者、白人、アジア系でも過半数に上り、その差に大きな開きはなかった。

ピュー・リサーチ・センターでは、民主党政権下の2014年(中間選挙前)に行った世論調査でも同じ質問をしている。当時は民主党が議会上院を、共和党が下院を掌握する「ねじれ議会」が続いていたが、民主党支持者は今回の調査結果と比べて国の今後を楽観視していた。対照的に、共和党支持者は現在のほうがずっと楽観的になっている。

50年後の米国がどうなっていると思うかを尋ねたところ、全体的に楽観的な見方(28%)よりも悲観的な見方(44%)のほうが多く、米国人の間で2014年と比べて悲観的な傾向が強まっていることがわかった。

米国人は自国への誇りが低く、改革にも期待していない

国際比較で見ると、米国人は自国に対する誇りの欠如と政治制度への悲観的な見方が際立っている。

ピュー・リサーチ・センターが25カ国の3万人余りを対象に行い今年2月に発表した調査結果では、米国は政治、歴史、文化を「自国の誇り」として挙げた回答者が最も少ない国の1つだった。自国について最も誇りに思う点は何かとの問いに対し、米国人の5人に1人は代わりに否定的・批判的な点を挙げ、調査対象国の中で5番目にこうした回答例が多かった。

また、4月に発表された別の調査結果によれば、米国人は大多数(77%)が自国の政治制度について大幅な見直しや抜本的な改革が必要だと考えているにもかかわらず、改革が実現するとは期待していない人が49%に上ることが判明している。

国内の分断「解決すべき」が多数意見

一方、調査会社イプソスが4月に発表した米国建国250周年に際した世論調査結果では、国内の分断は深まっているものの、多くの人は対立を恒久的な障壁とはみておらず、解決すべき問題だと捉えていることがわかった。

回答者の50%が「米国人であること」をアイデンティティーの柱とみなしており、出自に関係なく個人の努力で成功をつかむ「アメリカンドリーム」を達成できた、または達成しつつあると考える人は75%近くに上っている。

この世論調査でも過半数の52%が米国の最盛期は過ぎたと受け止めていることが明らかになったが、国の将来を支えたいと考え、大義のために進んで奉仕すると答えた人も60%以上に上った。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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