暗号資産

2026.05.15 11:00

米「クラリティ法案」が上院銀行委員会を通過、本会議での採決へ 関連株は急騰

Graeme Sloan/Getty Images

争点は「利回り」の付与

暗号資産業界にとって、クラリティ法案はまさに追い求め続けてきた悲願であった。下院は2025年7月に同法案を可決していたが、上院ではその後10カ月間にわたり手付かずのまま放置されていた。今年初めにも委員会での採決に至るチャンスがあったが、コインベースのブライアン・アームストロングCEOは法案に記されたステーブルコインに関する文言が不服として1月に支持を撤回し、これにより交渉は白紙に戻された。

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コインベースのような企業は、顧客にステーブルコインを保有させ、預金口座の利息に似た少額の報酬を支払うことで収益を上げている。当初の法案では、伝統的な銀行業界から「不公平な競争だ」との苦情が寄せられたため、こうした報酬は禁止される方針だった。しかし、14日に承認された改訂版では、単に保有しているだけの顧客に対する報酬の支払いは制限されるものの、決済やプラットフォーム利用などの活動に紐付いた報酬の発行は認められた。今週、議会議事堂から法案通過を促す動画を投稿したアームストロングは、13日付けのXの投稿で、本法案は「強力」なものであると評し、「米国の金融システムをより迅速に、安価に、かつ身近なものにすることで、米国民に利益をもたらすだろう」と述べた。

米国では約5000万人の人々が暗号資産を保有すると推定されている。法案の裏付け資料には、もしクラリティ法案が成立すればこれらの保有者はより明確な規制上の保護を受けることになると主張されている。

しかし、真の試練は上院本会議での採決だ。可決には100人の上院議員のうち少なくとも60人の賛成が必要となる。つまり、共和党全員に加えて少なくとも7人の民主党議員の支持を取り付けなければならない。これは、14日の委員会で見られた1人の造反よりもはるかに高い壁である。ニューヨーク州選出のキルステン・ジルブランドをはじめとする民主党議員は、トランプ一族を含む政府高官が暗号資産業界から利益を得ることを制限する「利益相反」条項が含まれない限り、最終案を支持しない意向を表明している。

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14日に承認された改訂版にこの文言が含まれなかったのは、こうした条項が銀行委員会の管轄外であり、後の段階で追加される必要があるためだ。政府当局者は、大統領個人を標的にした法案は受け入れないと公言しており、業界団体が8月の夏季休会前の実現を期待する本会議採決に向けて、この点が最大の火種となることは間違いない。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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