とはいえ、AIをあまり活用していないわけではない。トレンドの把握にはSNSを41.5%が利用し、正確な情報の確認には検索エンジンを34.9%が活用。そして、商品やサービスの比較検討においてはAIを31.2%が利用しており、特定の領域ではAIが最も選ばれる手段へと成長を遂げている。AIは単なる調べ物ツールを超え、複数の情報を整理・要約し、自分に合った提案を受けるための「意思決定の効率化ツール」としての地位を確立しつつあるようだ。

購買プロセスにおける影響力も無視できない。商品を知るきっかけはSNSが49.9%と約半数を占め、圧倒的な認知源となっている。しかし、実際に購入・利用を決める段階になると、AIでの比較・整理が28.3%、SNSの投稿や口コミが27.6%と拮抗。認知はSNSで広がり、最終的な判断はAIによる客観的な整理情報を頼るという、新たな購買フローが一般化し始めている。


このような実態を踏まえると、企業のマーケティング戦略も大きな転換を迫られる。認知の起点となるSNSでのコミュニケーション設計は重要だが、それだけでは不十分だ。消費者が最終判断に用いるAIが比較・整理しやすいよう、情報の構造化を意識する必要がある。SNSで興味を惹き、検索エンジンで信頼を担保し、AIでの比較検討において自社製品が優位に立てるよう情報を整える。この「三層構造」を意識した多角的な接点設計こそが、Z世代の消費者の心を掴むために不可欠な戦略となるだろう。

出典:ダッシュボード「2026年新入社員の”リアルなAI利用実態”」より


