ドナルド・トランプ大統領が今週、習近平国家主席との会談のため中国を訪問した。フォーブスの試算によると総資産1兆700億ドル(約167.99兆円。1ドル=157円換算)に上るビリオネアのグループがこれに同行している。トランプ政権2期目で初となる今回の首脳会談は、貿易問題、イラン紛争、人工知能(AI)の将来をめぐる緊張が高まる中で実現した。
トランプとともに北京を訪れたビリオネアには、次の6人が含まれる。
・テスラのイーロン・マスク(資産8298億ドル[約130.28兆円])
・エヌビディアのジェンスン・フアン(1955億ドル[約30.69兆円])
・ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン(399億ドル[約6.26兆円])
・アップルのティム・クック(29億ドル[約4553億円])
・ゼネラル・エレクトリックのラリー・カルプ(18億ドル[約2826億円])
・ブラックロックのラリー・フィンク(13億ドル[約2041億円])
このほか同行する著名CEOとして、ボーイングのケリー・オルトバーグ、ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモン、シティグループのジェーン・フレイザーらが挙げられ、首脳会談には合計17人の経営幹部が出席する。
トランプは現地時間5月13日深夜に中国に到着し、5月14日午前に習と会談する予定だ。
同行した経営幹部の数社は中国との未決の取引を抱えている。エヌビディアは先進的なAIチップの中国向け販売について米中両政府の承認を求めてきた。トランプは旧型チップの販売を承認したものの、北京は購入を阻止している。
ブルームバーグは3月、匿名の情報筋を引用し、ボーイングがトランプと習の会談に合わせて737 Max 500機の受注を最終合意に近づけていると報じた。また、フレイザーは11月にブルームバーグに対し、投資家の中国への関心が再び高まっていると語っていた。
トランプはトゥルース・ソーシャルで、同行する経営幹部について「この優秀な人たちがその手腕を発揮できるよう、習に中国を『開放』するよう求める」と投稿した。
トランプとともに中国入りした他の経営幹部は?
招待された他の経営幹部には、メタのディナ・パウエル・マコーミック、カーギルのブライアン・サイクス、マイクロンのサンジェイ・メロトラ、クアルコムのクリスティアーノ・アモン、ビザのライアン・マキナニー、マスターカードのマイケル・ミーバッハ、イルミナのヤコブ・タイセン、コヒレントのジム・アンダーソンがいる。
ニューヨーク・タイムズによると、シスコのチャック・ロビンスも当初の招待リストに含まれていたが、参加できなかったと説明している。
ジェンスン・フアン本人に直前に招待を申し入れ
複数のメディアが匿名の関係者の話として、5月12日、当初フアンが招待されていなかったとの報が報じていた。これを受けトランプは、フアン本人に電話して直前に招待を申し入れたという。フアンとマスクはトランプとともに専用機「エアフォースワン」で中国入りした。
トランプは5月14日から2日間の日程で習と会談する予定である。首脳会談は当初3月に予定されていたが、米国のイラン紛争により延期されていた。中国はイランにとって最大の石油輸出先であり、トランプはホルムズ海峡の再開に向けた米国への協力を中国に求めているため、紛争は会談の主要議題になると見られている。また、ウォール・ストリート・ジャーナルが匿名の情報筋を引用して先週報じたところによると、両国は急成長する分野での主導権確立を競う中、AIに関する公式協議の再開も検討している。北京とトランプはともに関係強化と敵対回避への意欲を示しており、トランプは4月にトゥルース・ソーシャルで習から「大きく熱いハグ」を期待していると投稿した。中国大使館は月曜日にXで、習とトランプが「二国間関係および世界の平和と発展に関する主要な問題」について議論すると発表し、「中国と米国は平等、尊重、互恵の精神に基づき、協力を拡大し、相違を管理していく必要がある」と付け加えた。



