北米

2026.05.14 07:30

米上院、次期FRB議長としてケビン・ウォーシュを承認

Andrew Harnik/Getty Images

米上院、賛成54対反対45でウォーシュの承認を決定

上院は13日午後の採決において、賛成54対反対45というほぼ両党の議席数に沿った形でウォーシュの承認を決定した。民主党から造反して賛成票を投じたのは、11日にウォーシュの指名手続きを進めるために賛成に回ったペンシルベニア州選出のジョン・フェッターマン上院議員だけだった。ウォーシュが議長として臨む最初の連邦公開市場委員会(FOMC)は6月16日から17日に開催され、理事たちはこの場で金利調整の是非を決定することになる。

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承認までの紆余曲折

共和党の重要議員であり、上院銀行委員会のメンバーであるトム・ティリス上院議員(ノースカロライナ州選出)は当初、司法省がパウエルに対して行ったFRB本部改修に関する捜査を終結させない限り、いかなる指名候補も阻止すると表明していた。ティリスは、ウォーシュを「金融政策に深い理解を持つ適格な候補者だ」と評価する一方で、記者団に対し、「パウエル議長への捜査と起訴の可能性が完了するまで、FRBの指名が進むことはない。保留をいつ解除するかは司法省次第だ。捜査が完了するか取り下げられたその日に、私は保留を解く」と語った。その後ティリスは4月、コロンビア特別区のジャニーン・ピロ連邦検事が司法省による捜査終結を発表したことを受け、反対を撤回していた。

「最も裕福なFRB議長」

2002年、ウォーシュはエスティ・ローダーの孫娘であり、25億ドル(約3925億円)の純資産を持つ億万長者のジェーン・ローダーと結婚した。ウォーシュの義父にあたる億万長者のロナルド・ローダーはトランプの同級生であり、2016年の大統領選でもトランプ陣営に寄付を行っている(ロナルド・ローダーの推定資産額は13日時点で約7700億円)。また、ロナルド・ローダーはトランプが米国のグリーンランド買収に関心を持つきっかけを作った人物であるとも報じられている。

4月に自身の財務状況を開示したウォーシュは、億万長者である妻の資産に加え、およそ1億3100万ドル(約206億円)から2億900万ドル(約328億円)に相当する金融資産を報告した。ウォーシュの資産額は、最大で7500万ドル(約118億円)の資産を開示し、少なくとも1948年以降で「最も裕福なFRB議長」と目されていたパウエルの報告額を上回ることになる。

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2011年にFRBを去って以来、ウォーシュは著名投資家のスタンレー・ドラッケンミラーが個人資産管理のために設立した投資会社デュケーヌ・ファミリー・オフィスでパートナーを務めてきた。億万長者のジョージ・ソロスの元でヘッジファンド・マネージャーを務めたドラッケンミラーの推定資産額は、13日時点で78億ドル(約1.22兆円)に達している。

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翻訳=江津拓哉

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