北米

2026.05.14 07:30

米上院、次期FRB議長としてケビン・ウォーシュを承認

Andrew Harnik/Getty Images

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米上院は現地時間5月13日、ドナルド・トランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名したケビン・ウォーシュを承認した。これにより、波乱に満ちた新FRB議長の承認プロセスに幕が下ろされた。現在55歳のウォーシュは、かつてFRBの理事を務めた後に同局の批判者に転じた人物で、ジョージ・W・ブッシュ元大統領の補佐官も務めた経歴を持つ。また、共和党の長年の大口献金者である億万長者とも親族関係にある。

ウォーシュは1995年にハーバード大学で法学を学んだ後、モルガン・スタンレーで銀行家としてキャリアを歩み、副社長およびエグゼクティブ・ディレクターを歴任した。2002年にはブッシュ政権入りし、国家経済会議(NEC)の事務局長に就任している。

2006年、ブッシュはウォーシュをFRB理事に指名し、当時35歳のウォーシュは史上最年少のFRB理事となった。

2008年の金融危機の際、ウォーシュは政府による保険大手AIGの救済を支援した。さらに、JPモルガンによるベアー・スターンズを買収する際の補助も務めた。ベアー・スターンズは創業約85年(当時)の証券会社で、投資銀行業界が崩壊する中破綻した。

ウォーシュは金融危機時にFRBが迅速な利下げに踏み切った決定を「インフレに拍車をかけるだけだ」として批判し、2011年にはFRBが計画した6000億ドル(約94.2兆円。1ドル=157円換算)の米国債購入案に対しても理事の中で唯一反対を唱えた。

2011年にFRBの理事を辞任した後は、右派シンクタンクであるフーヴァー研究所に所属した。2017年にトランプがジャネット・イエレンの後任としてジェローム・パウエルをFRB議長に指名した際も、ウォーシュは最終候補の1人に名を連ねていた。

ウォーシュはパウエルの批判者としても知られる。2025年、彼はCNBCに対し、FRBの政策は「かなり長い間、機能不全に陥っている」として、FRBの「体制刷新」を支持すると語った。また、パウエルが迅速な利下げを拒んでいることに対し、トランプが「不満を抱くのは当然だ」との見解を示していた。

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翻訳=江津拓哉

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