マーケティング

2026.05.14 00:07

顧客離れを招く「3つの致命的ミス」と回避策

stock.adobe.com

stock.adobe.com

悪い顧客体験(CX)が奪うのは、顧客1人だけではない。企業の評判を傷つける。嫌な思いをした顧客は、そのことを話す。友人や同僚に伝え、さらにSNSで体験を公に共有して、世界中の目に触れさせることもある。顧客を1人たりとも失いたくないと思う一方で、その1人が、ほかの多くの人に「二度と取引しない」影響を与えかねない。

私が毎年実施している2026年のカスタマーサービスとCXに関する調査では、2000人以上の消費者に、好きな点・嫌いな点を尋ねた。本稿では「嫌いな点」に焦点を当てる。これが顧客を遠ざけ、ブランドの評判に長期的な影響を及ぼしうるからだ。その中身に入る前に、悪い体験をした顧客がどう反応するかを見ておこう。

  • 72%が「友人や家族に話す可能性が高い、または非常に高い」と答えた。
  • 70%が「その会社との取引をやめ、競合に乗り換えた」と答えた。
  • 24%が「返信を期待してSNSに苦情を投稿したが、結局返事はなかった」と答えた。残念ながら、多くの見込み客はそれを目にしている。

さらに、企業が顧客を失う原因となる問題の多くは、企業側の手の内にある。もし顧客を失いたいのなら、以下の3つの行動がほぼ確実にそれを実現させるだろう。

無礼と無関心

顧客は無礼や無関心を「自分のことなど気にしていない」と受け取る。従業員による不適切な対応が悪評につながる理由は3つあり、いずれも企業のコントロール下にある。第1に、採用を間違えている。第2に、従業員教育が適切ではない。そして第3に、おそらく根本原因として、企業文化の問題だ。顧客中心の文化を持つ企業は、適切に採用し、入社時の受け入れと研修を丁寧に行い、企業の評判と顧客体験に良い影響を与える判断を現場ができるよう権限を与える。そうした文化がなければ、どれほど良い研修でも定着しない。

顧客の時間を無駄にする

顧客は「時間を無駄にされた」を「自分を尊重していない」と受け取る。顧客の時間を尊重できないのなら、顧客があなたを尊重しなくなり、別のところで取引するようになっても不思議ではない。4人に3人(76%)の顧客が「時間を無駄にされた会社には戻らない」と答えた。コンタクトセンターやカスタマーサポートの現場で時間を無駄にしてしまう原因は、長い保留時間、たらい回し、同じ説明の繰り返し要求、メールやメッセージへの遅い返信などだ。

摩擦

顧客は摩擦を「取引しにくい」と受け取る。摩擦とは、顧客の動きを遅らせたり、本来必要ないはずの余計な手間をかけさせたりするものすべてを指す。顧客は、取引が簡単な企業にお金を使いたい。Amazonが、顧客に最も好まれるブランドの上位としてほぼ常に名前が挙がるのには理由がある。圧倒的に簡単で便利だからだ。Amazonの創業者ジェフ・ベゾスは、カスタマーサービスそのものが不要になることを目標に掲げていた。もちろん完璧な企業などないが、「そもそもサポートに電話しなくて済む」という高い目標を追い求める姿勢は、最終的にとても良い形で顧客に伝わる。Amazonは小売における摩擦を取り除く方法を見つけてきた。Amazonationという言葉は、同社が生み出した影響と基準を表し、カスタマーサービスとCXの高いハードルを設定して、ほかの企業にもサービス向上を迫っている。だからこそ、顧客が摩擦を感じたとき、より取引しやすい企業を探すのだ。

最後に

悪い体験が失わせるのは、顧客1人だけではない。その顧客が話す相手の顧客まで失う。朗報は、ここで挙げた3つの要因はすべて、あなたの手の内にあるということだ。適切に採用し、適切に育成し、顧客の時間を尊重し、取引が容易になる体験を設計する。そうすれば顧客を失うどころか、「また来るよ」と言われる体験を生み出せる。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事