マスクは、OpenAIに3800万ドルを渡した自分は「愚か者」だったと述べ、「後に8000億ドル企業となるものを生み出すための資金を、実質的に無償で提供した」と語った。そのうえで後に「私がいなければ、OpenAIは存在しなかった」と主張した。
マスクは、2022年にマイクロソフトがOpenAIへ100億ドル(約1兆5800億円)を投資したことを知った後、OpenAIが「おとり商法」をしたと、アルトマンに直接テキストメッセージを送ったと証言した。
裁判で明らかになったマスクとアルトマンの過去
アルトマンは、OpenAIと取引のある企業における自身の個人的な持ち分が20億ドル(約3150億円)超に上ることを明らかにした。次世代核融合スタートアップであるヘリオン・エナジーで16億5000万ドル(約2600億円)の持ち分を保有していることも明かし、純資産が40億ドル(約6310億円)を上回ったことになる。
マスク対アルトマンの裁判では、2023年にアルトマンが短期間解任された後、元OpenAI最高技術責任者(CTO)のミラ・ムラティとアルトマンの間で交わされたテキストメッセージも明らかになった。
会社は、アルトマンがコミュニケーションにおいて「一貫して率直ではない」と判断し、解任に踏み切った。メッセージは、アルトマンが取締役会およびマイクロソフトCEOのサティア・ナデラと面会するよう繰り返し求めていたことを示している。面会の要請を拒んだムラティに対し、アルトマンは「どうにかしてこれをひっくり返す方法はないか?」と尋ねている。
マスクは、この画期的な裁判で、アルトマンとOpenAI社長のグレッグ・ブロックマンの解任に加え、1500億ドル(約23兆7000億円)超の損害賠償を求めている。さらに、OpenAIが非営利の構造へ戻ることも求めている。OpenAI側は、マスクの訴訟を「負け惜しみ」と位置付け、マスクが同社を去ったのは道義的な理由からではなく、OpenAIの支配権を得られないことへの不満からだったと主張している。
OpenAIは昨年、企業価値5000億ドル(約78兆9000億円)と評価される営利部門を設立した。設立時点でマイクロソフトは同社の約27%を保有し、OpenAIの非営利部門であるOpenAI Foundationは26%を保有していた。裁判官は先月、アルトマンとOpenAIに対するマスクの詐欺に関する主張を退けた一方で、慈善信託の違反および不当利得に関するマスクの主張については、審理を認めた。


