ビットコインと暗号資産の価格はこの数カ月で急騰している。ビットコイン価格は2月初旬の安値である6万ドルから上昇し、8万2000ドルを突破した。
そんな中、6兆6000億ドル(約1041兆円)規模の預金流出を危惧するウォール街のロビー団体が、「クラリティ法案(Clarity for Digital Assets Act)」として知られる暗号資産市場構造法案をめぐり「総パニック状態」に陥っているとの声がある。
米国銀行協会(American Bankers Association、ABA)は先週末、ステーブルコインの残高に対して利息に類する利回りを付与することに反対し、すべての国内銀行に「即時の関与」を求める緊急書簡を送付した。同協会は、この機能が「経済成長と金融の安定をリスクにさらす」と警告している。
クラリティ法案の最新版が米国時間5月11日夜に公開され、その詳細が明らかになった。そこには激しい議論を呼ぶステーブルコインの「利息」に関する条項が含まれている一方で、分散型金融(DeFi)開発者に対する法的保護は維持されている。
ABAのロブ・ニコルズCEOは公開書簡の中で、「私は、即時の関与が必要な緊急のアドボカシー活動の周知徹底を図るべく、この国のすべての銀行経営者に連絡を取っている」と記した。これは、上院銀行委員会が14日に予定する同法案の審議(マークアップ)に先立って出されたものだ。米政治専門メディア「パンチボウル・ニュース」は、これによって「暗号資産をめぐる戦争」がワシントンD.C.で勃発したと報じている。
ニコルズは「銀行家の仲間たち」とその従業員に対し、「上院議員に連絡し、法案が前進する前にこの抜け穴を塞ぐよう要請すること」を求めた。
今年初め、ドナルド・トランプ大統領は、銀行がクラリティ法案への支持を拒むことで暗号資産に関する自身の政策を妨害しようとしていると非難し、それが原因で暗号資産技術で中国に先を越されかねないと警告した。
トランプは3月、トゥルース・ソーシャルへの投稿の中で、「米国はできるだけ早く市場構成を整える必要がある。国民は自分のお金でもっと稼ぐべきだ」と述べた。「銀行は記録的な利益を上げている。クラリティ法案を適切に処理しなければ、我々の強力な暗号資産政策が台無しにされ、結局は中国や他の国々に奪われてしまうだろう。そんなことは許さない」



