米国防総省が現地時間5月12日に発表したところによると、イラン紛争の戦費が2週間足らず前に算出した前回の公的推計から40億ドル(約6300億円)増加した。もっとも、紛争がもたらす経済的コストは、それを大幅に上回る可能性が高い。
国防総省のジェイ・ハースト監査官は12日、現在までのイラン紛争の戦費が約290億ドル(約4兆5700億円)に達したと議会で報告した。ハーストは、この増加の要因を「装備品の修理と交換に関するコストの最新データ、および一般的な戦費」によるものだとした。
4月末にハーストが議会に報告した時点の戦費は250億ドル(約3兆9400億円)だった。なお、これが最初に公表された公式的な推計であった。
紛争がもたらす真のコストは依然として不明であり、政府当局者と専門家の双方から様々な数字が提示されている。
国防総省は3月、戦費に充てるための資金として2000億ドル(約31兆5400億円)を議会に要請した。また、国防総省の当局者は議員に対し、開戦から最初の6日間だけで、コストは113億ドル(約1兆7800億円)以上に達したと述べている。
4月末、CBSニュースは事情に詳しい政府当局者の話として、戦費がすでに500億ドル(約7兆8900億円)近くに達し、その大部分が弾薬に充てられたと報じている。
ミシガン大学のジャスティン・ウォルファーズ教授は先日、ニューヨーク・タイムズへの寄稿の中で、4月に3年ぶりの高水準に迫ったインフレの加速に加え、潜在的な失業、株式市場の混乱、GDP成長の鈍化といった広範な経済的損害を含めると、紛争がもたらしたコストは総額で数千億ドル、あるいは数兆ドルに達する可能性があると指摘した。
労働統計局が12日に発表したところによると、4月の消費者物価指数は前年比3.8%上昇となり、年間の上昇率としては3年ぶりの高水準となった。前月比では0.6%上昇した。
世論調査によれば、米国民は第2期トランプ政権の経済政策をおおむね否定的に捉えており、イラン紛争の開始以来、その感情はさらに悪化している。12日に発表されたCNNとSSRSによる世論調査では、全体の77%、そして共和党支持者の過半数がトランプの政策によって生活費が上昇したと回答した。トランプ政権の経済政策に対する支持率は過去最低の30%を記録している。



