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2026.05.12 08:30

サムスンの時価総額が1兆ドル・約157兆円を突破、一族が韓国長者番付を独占

Jung Yeon-Je - Pool/Getty Images

Jung Yeon-Je - Pool/Getty Images

韓国一の大富豪でサムスン電子の会長を務めるイ・ジェヨンは現在、340億ドル(5.34兆円。1ドル=157円換算)の純資産を誇る。また、サムスン株の急騰により、彼の妹であるイ・ブジンとイ・ソヒョン、そして母のホン・ラヒが、それぞれ国内第2位、第3位、第4位の富豪へと浮上した。

サムスンを所有する一族の4人が韓国の富豪ランキングを独占している。国内のトップ4を同一の家族が独占するのは韓国史上初めてのことだ。彼らの至宝であるサムスン電子の株価は、AIに必要なメモリーの需要急増に後押しされ、過去1カ月で40%上昇した。

フォーブスの『リアルタイム・ビリオネア・リスト』によれば、サムスン電子の会長を務める韓国トップの富豪、イ・ジェヨンの推定資産額は現在340億ドル(約5.34兆円)に上る。韓国の長者番付トップ50の資産額が確定した3月下旬時点から124億ドル(約1.95兆円)増加した。

また、妹のイ・ブジン(資産額約1.95兆円)とイ・ソヒョン(約1.88兆円)、そして母のホン・ラヒ(約1.76兆円)は、それぞれ国内第2位、第3位、第4位の富豪となった。イ・ブジンは、ソウル屈指の高級ホテルグループであるホテル新羅のプレジデント兼CEOを務めている。イ・ソヒョンは、サムスングループの実質的な持株会社であるサムスン物産の戦略企画担当プレジデントだ。ホン・ラヒは、2017年に退任するまで「リウム」の愛称で知られるサムスン美術館およびホアム美術館の館長を務めていた。

イ一族の富の大部分は、メモリー業界で最大のメーカーであるサムスン電子の株式に由来しており、同社の株価はこの1年間で5倍に跳ね上がった。同社の高帯域幅メモリー(HBM)は、エヌビディアやAMD、アルファベットなどのAIチップ向けにも採用されている。また、サムスン電子の汎用メモリーに対する需要も堅調だ。例えば、SSDの長期保存用に使用される同社のNAND型フラッシュメモリーは、AIに不可欠な膨大なデータセットを保存するために様々なデータセンターへと導入されている。

先週、サムスン電子の時価総額は1兆ドル(約157兆円)に達した。アジアの企業としては台湾の半導体大手TSMCに続いて2社目となる。4月、サムスン電子はメモリー部門の好調により四半期ベースで過去最高の売上高と利益を報告した。第1四半期の売上高は前年同期比69%増の133兆9000億ウォン(約14.73兆円。1ウォン=0.11円換算)に達し、営業利益は756%増の57兆2000億ウォン(約6.29兆円)へと急増した。

バークレイズのアナリストは最近のレポートの中で、サムスン製HBMの売上高が今年3倍になるとの予測を示した。また、「需給の不均衡が近いうちに改善する兆しは見られない。2027年のデータセンター・アーキテクチャでメモリーの重要性が大幅に増すことを考えると、生産能力の増強が進んだとしても、今年や来年中にこのギャップが実質的に解消される可能性は低い」と付け加えた。

イ・ジェヨンの父であるイ・ゴンヒは2020年に78歳で他界した。その際、一族は韓国史上最大級の相続税を支払っている。イ・ゴンヒの父であるイ・ビョンチョルは1938年に商社の三星商会としてサムスンを創業し、その後食品、繊維、エレクトロニクスなどの分野へ進出して巨大帝国を作り上げた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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