経営・戦略

2026.05.22 16:15

アマゾンで科学的採用メカニズムを学んだ僕が「ほぼ全員副業」の企業を経営する理由

8月の合宿で今後の事業可能性について語り合う、左から3人目の男性が筆者(筆者提供)

ロジックを超えた「共鳴」

こう言ってしまうと元も子もないかもしれないけれど、今、僕が面談で一番大切にしているのは「直感」だ。

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オンラインなので国内外問わずお話をする。実はバンクーバーからというメンバーもいる。
画面越しに伝わってくる相手の雰囲気。言葉の端々に滲む熱量。

「この人と一緒に働いたら、きっと楽しい」

「この人になら背中を預けられる」

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アマゾンで培ったロジックという土台の上で、最終的にゴーサインを出すのは、理屈を超えた「共鳴」だ。そして不思議なことに、その直感は大抵合っている。

箱根のCS合宿で(筆者提供)
箱根のCS合宿で(筆者提供)

「副」が「主」に入れ替わる瞬間

ここで、あるメンバーの話をしたい。仮にAさんと呼ぼう。

Aさんは、日本を代表するような某大手メーカーに勤務している。安定した地位、十分な報酬。世間から見れば「上がり」に近いキャリアかもしれない。 けれど、彼女はコーポレートサイトの問い合わせフォームから、直接メッセージをくれた。

「御社のビジョンに惹かれました」

面談で話を聞くと、彼女は大企業の中で重要なポジションを担いながらも、身動きが取れない閉塞感を感じていた。

「もっと自分が手触り感のある仕事がしたい」「誰かのために、本気で動きたい」

採用ロジックで言えば、今の彼女のリソース状況や、専門領域の違いなど、懸念点はあったかもしれない。でも、私の直感では「この人は同志だ」と告げていた。

参画して数ヶ月。面白い現象が起きている。超絶に優秀な方であることは確か。時間の使い方はあくまで「本業:8、PerkUP:2」かもしれない。

けれど、心の占有率、あるいは情熱の比重において、徐々にその「主従」が逆転し始めているように見えるのだ。

「月曜の夜、定例ミーティングでのAさんの顔が、一週間で一番生き生きしている」 そんな冗談がチーム内で飛び交うほど、彼女はここで水を得た魚のように躍動している。

また、別のメンバー、Bさん(フリーランス)もそうだ。「ただお金を稼ぐための仕事なら、他にもっと効率のいい仕事があります。でも、私はここで一番やりたい『自分』を持てている感覚があるんです」と言ってくれた。

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文=斉藤晴久 編集=石井節子

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